Project/Area Number |
22KJ2601
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Project/Area Number (Other) |
22J12994 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
竹下 直樹 京都府立医科大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 咽頭弓動脈 / レチノイン酸 / シングルセル解析 / ボリュームレンダリング |
Outline of Research at the Start |
胎児期に形成される左右6対の咽頭弓動脈は,出生までに複雑にリモデリングを受け,大動脈・肺動脈・動脈管へと分化する.咽頭弓動脈の中でも動脈管へと分化する胎児期の第6咽頭弓動脈周辺にはレチノイン酸が集積する.レチノイン酸の代謝に関わるCyp26b1をノックアウトしたマウスでは,レチノイン酸のシグナルが第4咽頭弓動脈(将来の大動脈弓)にも集積する.ノックアウトマウスでは第4咽頭弓動脈が出生時までに離断(大動脈離断)したり狭窄(大動脈縮窄)したりすることがあり,第4咽頭弓動脈の変化とレチノイン酸のシグナルは無関係ではないと予想される.レチノイン酸シグナルと遺伝子発現を関連付けて発生過程を解明する.
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Outline of Annual Research Achievements |
マウス胚E10.5付近で咽頭嚢に発現するレチノイン酸代謝酵素ファミリー遺伝子Cyp26の1つであるCyp26b1をKOすることで,咽頭嚢のレチノイン酸濃度勾配が変化することと,Cyp26b1をKOすることで将来的に大動脈離断や大動脈縮窄など第4咽頭弓動脈のリモデリングが変化することを前提として,レチノイン酸濃度勾配の影響が第4咽頭弓動脈のリモデリングに時空間的に変化を与えることを示そうとした.研究手法として,①複雑な咽頭弓動脈を3次元で観察する手法を構築し,レポーターマウスを用いてレチノイン酸分布を咽頭弓動脈の形態と関連付けること,②WTとKOマウスの咽頭弓動脈周辺組織を複数の時間軸でシングルセル解析を行うこと,を予定していた.しかしながら,Cyp26b1KOマウスでの大動脈離断や大動脈縮窄の表現型を呈する確率が当初期待されたより低く,強く影響を及ぼしているとは言い難い結果となった.一方で腕頭動脈の短縮や分岐角の変化が多くのKOマウスで認めらた.KOマウスではaortic sucから咽頭弓動脈分岐までの発育がWTと比較して短縮していることから,レチノイン酸濃度の上昇が咽頭弓動脈のリモデリングに何らかの影響を及ぼす可能性は依然として示唆された.当初の計画通り,咽頭弓動脈周辺組織を含むシングルセル解析とXeniumによる空間トランスクリプトームを提出し,今後は遺伝子発現変化や疑似時間解析などを行っていく予定である.着目する遺伝子が同定できれば,in situ hybridizaitonで局在を明らかにしていく予定である.①に関しての咽頭弓動脈を3次元で観察する手法に関しては,蛍光顕微鏡画像を三次元観察するためのボリュームレンダリングソフトウェアとして一般化し,論文投稿した.
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