Project/Area Number |
22KJ2602
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Project/Area Number (Other) |
22J23521 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
山田 優 京都府立医科大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 飲水行動 / 光遺伝学 / 味覚 / 飲水 / 中枢 / オプトジェネティクス |
Outline of Research at the Start |
脱水状態では水を特においしく感じて飲水行動が促進される。この行動は体内の水分量を一定に保ち、生命活動の維持に必須であるが、その神経基盤は不明である。 申請者は、水の摂取を調節するニューロンが脳内の味覚応答領域に存在する可能性を見出した。そこで本研究では、標的の脳領域に『水の味』を担うニューロンが存在し、飲水行動を制御しているという仮説を検証する。初めに、口腔内の水刺激に応答するニューロンを遺伝学的に同定し、水味の情報伝達への関与を評価する。さらに、同ニューロンの投射パターンを解析し、水のおいしさを作る神経回路を探索する。本研究は、口渇感が減弱した高齢者の脱水症予防に寄与すると考えられる。
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Outline of Annual Research Achievements |
体内の水分量を一定に保つことは生命活動の維持に重要である。特に、脱水状態では水をより好ましく感じ、飲水行動が強く促進される。近年、飲水行動の障害による脱水症に陥る高齢者が増加しており、公衆衛生上の問題となっている。しかし、飲水行動の中核である、『口腔内の水を感知して摂取を駆動する脳内メカニズム』は未だ不明である。そこで本研究では、脳内の味覚領域に着目し、『水の味』の情報伝達を担うニューロンを同定し、水のおいしさを作る神経回路の解明を目指している。 前年度までの研究成果より、脳内の味覚領域が口腔内の水に応答し、飲水行動を促進する可能性が示唆された。そこで本年度では、水の感知を担う神経回路を同定するため、同領域を起点とした『水の味』の情報伝達経路を探索した。はじめに、標的の脳領域から軸索投射を受けている脳領域を絞り込んだ。次に、光遺伝学を用いて候補の脳領域へ投射している神経細胞の神経活動を人為的に抑制し、水の嗜好性の変化を調べた。さらに、脳深部 in vivo イメージングシステムを用いて飲水前後における標的の脳領域の神経活動を記録し、水に対する応答性を確認した。また、標的の脳領域には様々な感覚刺激が伝達されることが知られている。そこで、シリコーンオイル、人口唾液、低張液・高張液や味溶液を用いて物理刺激、浸透圧刺激や味覚刺激などに対する応答を記録し、標的のニューロンの応答特性の詳細を解析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度では、水味の情報伝達経路を同定するため、脳内の味覚領域から軸索投射を受ける候補脳領域を探索した。神経活動の人為的操作および水への応答性の評価により、標的の神経回路における水の嗜好性形成への寄与について検証が進んでおり、計画通り研究は進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き水味の情報伝達経路の探索を行い、水のおいしさを作る神経回路を明らかにしていく。
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