Project/Area Number |
22KJ2611
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Project/Area Number (Other) |
22J01155 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 11010:Algebra-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
木村 雄太 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 傾加群 / AS-Gorenstein代数 / 準遺伝代数 / ネター代数 / Gorenstein代数 / 傾対象 / 準傾対象 / ねじれ部分圏 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、ネター代数の表現論を準傾理論を用いて進展させる。体上有限次元な代数の表現論は現在までに多くの研究がなされている。その中で特に準傾加群を用いた準傾理論は、有限次元代数の加群圏の部分圏の分類や、加群圏の導来圏の研究に有用であった。例えば、準傾加群と加群圏のある部分圏の対応が知られており、よって準傾加群の計算によりその部分圏の分類が可能となる。本研究では準傾理論をネター代数に適応することで、加群圏や導来圏の研究を行う。準傾理論と相性の良い部分圏の分類問題を中心に研究を進める。
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Outline of Annual Research Achievements |
該当年度の研究の実施内容はArtin-Schelter-Gorenstein(ASG)代数の特異圏の傾対象の研究, 中山代数の特性傾加群の研究である. 三角圏に傾対象が存在すれば, その三角圏は傾対象の自己準同型代数の導来圏と同値である. そのため与えられた三角圏がいつ傾対象を持つか, という問いは重要である. これまで東京大学の伊山氏と信州大学の上山氏との共同研究で, ASG代数の特異圏に準傾対象が存在することを示した. 加えて傾対象が存在する必要十分条件をASG代数のa不変量を用いて与えた. 該当年度ではタイル整環と呼ばれるASG代数について, そのCM圏の傾対象の自己準同型代数と, ある(具体的に構成される)順序集合の隣接代数との同型を構成した. 現在これらの結果を論文として執筆中である. 特性傾加群は準遺伝代数の準遺伝構造に対して定まる傾加群である. Aを有限次元代数とする. Aの単純加群全体の集合に順序を定めると, それに対応して標準加群が定義される. ある順序に対してAが準遺伝代数であるとは, Aが標準加群によるフィルトレーションを持つときを言い, このときの順序を準遺伝代数の準遺伝構造と呼ぶ. 定義により準遺伝構造と特性傾加群は一対一に対応している. 山口大学の足立氏と塚本氏, 名古屋大学のChan氏との共同研究では, 中山代数の特性傾加群の分類に取り組んでいる. 加えて全ての傾加群が特性傾加群であるような代数の特徴づけにも取り組んでいる. これらの研究は現在ある程度の結果が得られており, 論文として現在執筆中である. いずれの研究もネタ-代数やアルティン代数の傾加群の構成や分類が進展しており, 研究の実施状況は順調だと言える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ASG代数の特異圏の傾対象の研究は既に論文がほぼ完成している. 現在は細部の修正を行っており, 公開は間近である. そのため当該研究は順調に進展していると言える. 中山代数の特性傾加群の研究については, 例えば全ての傾加群が特性傾加群である有限次元代数の特徴づけの証明が完成しつつある. そのためこちらの当該研究も順調に進展していると言える.
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Strategy for Future Research Activity |
該当年度は傾対象や傾加群の構成と分類が研究の中心であった. 研究は順調に進展している. 加えて, ASG代数の傾対象の研究において, タイル整環のCM圏の傾対象の自己準同型代数の大域次元が具体的に記述可能ではないかという問いや, 応用上重要なタイル整環の順序集合および隣接代数の記述など, いくつかの興味深い問題が考えられる. 今後はこれらに取り組みたい. 一方で, ネター代数の加群圏および導来圏の部分圏の分類問題に手をつけられていない. 今後上記の問題に加えて, 当初予定していたワイド部分圏や導来圏のt構造の分類に取り組む.
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