Project/Area Number |
22KJ2617
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Project/Area Number (Other) |
22J14399 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 27010:Transport phenomena and unit operations-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
矢野 武尊 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 粉体圧縮 / 数値解析 / 弾塑性変形 / 微視的構造解析 / 離散要素法 / 最短経路探索 / 弾塑性モデル / 二峰性粒子 / 充填構造 / 空隙率 |
Outline of Research at the Start |
粉体圧縮プロセスは,粉体に直接圧力を印加することで強固な成型体を得るプロセスであり,医薬品,粉末冶金,電池材料といった幅広い分野で利用されている.しかし,粉体によって機械的な特性や流動性が異なるために粉体の成型性の予測が困難であり,実産業プロセスでは最適条件を試行錯誤的に決定しているのが現状である.これまでの粉体圧縮に関する研究では,粉体全体を評価したバルク特性により議論されることが多いが,現象を十分に捉えられていない.そこで本研究では,実験および数値計算により微視的構造を解析することで圧縮過程における粉体の変形挙動,転移挙動について明らかにし,粉体の緻密化メカニズムを解明する.
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Outline of Annual Research Achievements |
粉体圧縮において,粒子特性が圧縮成形体の圧縮挙動に影響を及ぼすことが知られている.特に,粒子の塑性変形性が圧縮成形に及ぼす影響の寄与が大きいにもかかわらず,計算モデルの信頼性や計算負荷の観点から数値解析による微視的構造評価について体系的に検討されていないのが現状である.そこで,粉体の塑性変形性に着目して粉体圧縮シミュレーションを行い,粒子の塑性変形性が粉体圧縮中の粉体挙動に与える影響を検討した. 初年度は特に粉体のバルク的な特性に着目した解析を行ったため,最終年度は粉体層内部の粒子充填構造に着目し,微視的な最短経路の解析を試みた.A*アルゴリズムによる最短経路探索プログラムをpythonにより構築し,全固体電池用電極を想定した粉体層に適用することで粉体層の微視的なつながり(パーコレーション)を評価した.このとき,粒子間の塑性変形性パラメータは初年度の研究成果から独自に定義したパラメータを採用した.充填する粉体の粒子径分布を変化させたところ,粗大な粒子を経由した経路のほうが経路の屈曲度が小さく全固体電池用電極として高性能であることが示唆された.以上のことから,粉体の塑性変形性に着目した粉体圧縮計算を行うことにより,全固体電池用電極の評価への応用可能性が示された. 以上より,本研究は微視的な構造解析により粉体の弾塑性圧縮挙動を解析することで粉体の特性と緻密化現象の関係を明らかにした.サイズおよび塑性変形性の異なる粉体の混合粉体の圧縮挙動を数値解析および実験によって把握し,圧縮エネルギー,空隙率,接触面積,配位数,接触面積,パーコレーションを評価した.本成果は国内外の学会にて発表し,学術論文として公開された.
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