Project/Area Number |
22KJ2620
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Project/Area Number (Other) |
22J15541 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 28030:Nanomaterials-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
山田 智子 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ナノ構造体 / アモルファスガラス / イオン注入 / ナノ粒子 |
Outline of Research at the Start |
(i) 複合イオン照射による複合体合成:堆積深さが重なるように照射エネルギーを計算した複数の異種イオン(Ni, Ag, Alなど)を使用する. (ii) 高エネルギー重イオン照射による形状制御:最初にAgをはじめとしたイオンを単体で照射し,ナノ構造体が合成した後に変形効果は解明されていないため,AuやXeなど複数のイオン種による高エネルギー重イオン照射により変形させる. (iii) 固体内生成物の微細構造および特性評価:(i),(ii)で生成したナノ構造体の形状,サイズを分析電子顕微鏡観察,原子間結合や構造をX線回折およびX線吸収微細構造などの手法により評価し,特性として光吸収測定を行う.
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Outline of Annual Research Achievements |
熱処理を行わず,ナノ構造体が合成することにより非平衡な状態のナノ構造体を固体内で凍結した状態で保存することができる.また,これまでイオン照射による固体内ナノ構造体の合金化について,一般的には照射パラメータ(照射イオン種,マトリクスの種類,照射量,線量率,照射エネルギー)を組み合わせることで行われてきた.しかし,イオン照射だけで生成されるナノ構造体のサイズは,本研究でこれまでに扱っているAgとNiで大きく異なる.1回目の照射で生成されたナノ構造体のサイズの違いが2回目の照射の際に何らかの影響を与えるのではないかと考えた.熱処理を行う本来の合成手法では,照射順序による影響を考慮する必要があるとは考えにくい.しかし,本研究では熱処理を行わない.その新たなパラメータとして照射順序を提案し,実験を行なった.二種類の金属イオンの照射順序の入れ替えによる複合ナノ構造体の特性および構造の変化について調べた例はまだなく,本研究は世界で類を見ない研究である.その結果,生成されたナノ構造体の特性および構造の変化に有効なことを発見した.これにより,照射によるナノ構造体の合金化では照射順序が生成するナノ構造体の特性や構造の制御に繋がると考えている. 現在までに判明したことを以下に示す. 注入順序を入れ替えることで,生成される粒子の複合状態が異なることがわかった.つまり,注入順序が粒子の合成に重要なパラメータである. Agの注入量を増加させると,粒径は大きく成長し,二重イオンを照射すると,Ag単体イオン注入で合成される粒子サイズより2~3倍程度大きくなることが判明した.この結果より,AgとNiのそれぞれの単体イオンで注入するよりも,複合注入することで粒子が大きく成長することがわかった.これは注入時のエネルギーが成長を促していると考えられる.
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