Project/Area Number |
22KJ2671
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Project/Area Number (Other) |
21J21320 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 54030:Infectious disease medicine-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
田中 拓 慶應義塾大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 肺炎球菌 / 気道上皮細胞 / gdT細胞 / Sectm1a / インフルエンザ / 好中球応答 / IL-17A |
Outline of Research at the Start |
肺炎球菌単独感染だけでなく、インフルエンザ感染後二次性肺炎球菌性肺炎は未だに致命的となる感染性疾患であり、確立した予防法や治療法には乏しい。本研究で着目するSecreted and transmembrane 1a(Sectm1a)は新規に発見された気道上皮細胞産生性のサイトカインであり、その具体的な機能解析の報告は乏しいものの、気道感染に対する免疫機構への関与が注目される。本研究課題では、肺炎球菌感染および重症化する二次性肺炎球菌性肺炎において、Sectm1aが自然免疫機構に如何に寄与するかを解明し、感染防御に関する自然免疫機構の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
過去の2年間における研究では、新規性の高い気道上皮サイトカインSectm1aが気道上皮細胞と免疫細胞のクロストークに及ぼす役割について、肺炎球菌単独感染モデルおよびインフルエンザウイルス感染後二次性肺炎球菌性肺炎モデルを用いて、マウスin vivo実験ならびにマウス気道上皮細胞を用いたin vitro実験の双方を遂行した。In vivo実験では、気道上皮細胞を起点とした好中球応答および好中球遊走の役割を担うケモカインについて、定性的および定量的な評価が進んだ。その中で、Sectm1aの作用ターゲットとして自然免疫機構に関与するIL17A産生性gdT細胞の存在を見つけ出し、この細胞の本感染モデルにおける機能解析を開始していた。 当該年度においては主に肺炎球菌単独感染モデルを用いて、上皮細胞産生性Sectm1aと1L17A産生性gdT細胞の関連性についてのin vivo実験を主体に進めることができた。その結果、肺炎球菌感染早期においてSectm1aが同細胞のIL-17A産生を抑制することを見出し、in vitro実験での追証を行うことができた。この結果は、IL-17A産生性gdT細胞の新たな抑制機序となる可能性を把握できただけでなく、Sectm1aが好中球応答が過剰になるのに対してブレーキ作用を有している可能性を示唆するものであった。マウス気道上皮細胞の培養系による実験においては、上皮細胞からのSectm1a産生が1型インターフェロンに依存している可能性を示すことができ、これは臨床手術肺検体を用いたヒトサンプルの実験でも同様の結果を得ることができ、肺炎球菌感染における1型インターフェロンを介した免疫機構の新たな役割を示す結果となった。
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