Project/Area Number |
22KJ2752
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Project/Area Number (Other) |
22J01381 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 02060:Linguistics-related
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
守本 真帆 上智大学, 理工学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 促音 / 調音音声学 / 音響音声学 / 超音波 / アクセント / 日本語 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、調音動作データの分析や音響分析などの実験音声学的な手法やコーパス分析などを用いて促音の産出における調音動作および各調音動作の間のタイミングを記述し、促音の音響的特徴の詳細を明らかにすることを目指す。さらに、調音運動と音響的特徴の結びつきについて考察を重ねることで、それぞれの音響的特徴の知覚上の手がかりとしての重要性を明らかにし、日本語促音の音声学的特徴の解明および効果的な音声指導の探究を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は前年度に収集したデータの分析を継続するとともに、促音の産出における調音動作とアクセント型の影響に関する実験を実施した。 まず、令和4年度に収集したデータについて音響分析および調音分析を行った。日本語母語話者および中国語を母語とする日本語学習者による発話を対象に超音波診断装置を用いて取得した舌の輪郭および運動データを分析した結果、促音の産出における調音動作およびタイミングの制御には母語や日本語学習段階に依存する側面があり、母語話者においても話者による個人差がみられることが示唆された。さらに、音響的な情報と調音動作のタイミングを比較すると、調音動作のタイミングが母語話者とは異なる様相を呈している学習者であっても、音響的なタイミングは母語話者と類似しているケースがみられ、今後も音響分析と調音分析を並行して行っていく必要があることが明らかになった。また、閉鎖音の促音と摩擦音の促音の音響的な持続時間を分析した結果、特に学習者による促音の産出におけるタイミングの制御には子音の調音方法や調音位置の影響している可能性が示唆された。 また、令和4年度に実施した調査の結果を受け、本年度はアクセント型の影響を詳しく調べるため母語話者を対象に超音波を用いた産出実験を実施した。舌の位置に関する予備的な分析を行った結果、促音に先行する母音の調音にはアクセント型が影響している可能性があることがわかった。 これらの結果について、International Congress of Phonetic Sciences (ICPhS 2023)、日本音響学会2023年秋季研究発表会、日本音響学会2024年秋季研究発表会等にて発表を行った。また、本研究の主な手法である超音波診断装置を用いた音声学実験に関するオンライン研究会を開催し、実験方法や分析手法に関する情報交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和5年度は、前年度の予備分析の結果を受け、アクセント型や子音の種類などの促音の調音タイミングや音響的特徴に影響を与えうる要素について調査を進めたり、研究会を開催して超音波診断装置を用いた実験・分析手法について知識を深めたりすることができた一方で、舌運動以外の調音動作を直接的に観察することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は、令和4年度および令和5年度に収集したデータの処理および分析を進めその成果の発表を行う。特にアクセント型や子音の種類を考慮した調査を進め、促音の産出に伴う調音動作やそのタイミング、音響的な特徴との関係を探る。
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