Project/Area Number |
22KJ2829
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Project/Area Number (Other) |
22J00552 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 02020:Chinese literature-related
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Research Institution | Keio University (2023) Nihon University (2022) |
Principal Investigator |
山口 早苗 慶應義塾大学, 理工学部(日吉), 講師
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 日中戦争 / 対日協力 / 中国文学 / 上海 / 文学者 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、日中戦争時期に日本の占領地政権であった汪精衛政権で活躍した中国文化人の文学活動を当時の新聞を材料に再検討するものである。特に本研究では日中戦争時期に上海で刊行された新聞(『新申報』など)上に掲載された文芸欄に注目し、文芸欄の全記事目録を作成し、その傾向・性格を分析した上で、汪政権に近い位置にいた文化人たちの活動・思想を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は博士論文をもとに加筆修正した単著を出版したが、本年度は博士論文で扱ったテーマから派生する複数の研究テーマについて資料を収集し、分析した上で国外学会での報告を中心に研究活動を進めた。 行った学会報告の一つが、2023年11月に開催されたケンブリッジ大学でワークショップである。上記ワークショップでは「New Perspectives on the History of Postwar Japan-China Relations: the Toyo Bunko Modern China Group “The History of Human Exchange between Postwar Japan and Greater China”」という題目で報告を行った。本報告は、戦後日本人が出版した中国旅行記の内容分析を通して、戦後日中関係のあり方を再検討するものであった。当時旅行記を執筆した者の中には日中戦争中に中国を訪れた者も含まれており、こうした旅行記の内容は本研究のテーマとも密接にかかわっている。もう一つが2024年3月にアメリカ(シアトル)で開催されたAssociation for Asian Studies annual conference上での学会報告である。ここでは、「Contemporary Chinese Literature in Postwar Japan」という題目で報告し、本研究の成果を紹介したうえで日本における中国文学研究の現状についてまとめた。 また、今年度は、コロナ禍の中で断念せざるを得なかった中国大陸での資料収集を実施することができた。具体的には2023年8月に北京の国家図書館にて1940年代に中国国内で刊行された新聞『新中国報』のマイクロフィルムを閲覧することができた。資料閲覧後、研究実施計画にも挙げていた通り同紙の文芸欄の記事目録の作成を開始した。また、すでに収集済み資料(新聞『新申報』)の文藝欄の記事目録作成も引き続き行っており、次年度にはこうした目録を完成させ、順次資料分析に移りたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、これまで実施できていなかった中国大陸での資料収集を再開させることができた。収集を予定していた資料の多くは、収集を完了したが、当時の雑誌資料など関連資料の発掘などはまだ不十分な状況にある。また、次年度に実施予定であった北米のアジア研究学会であるAssociation for Asian Studiesでの学会報告についても、前倒しして今年度行うことができた。このように、資料収集・閲覧及び、研究報告についても一定の進展があったため、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、本研究課題の最終年度となるため、これまで調査した内容について総括する論文を執筆したい。論文執筆に際して、執筆前の段階で、先に学会報告を行う予定である。具体的には、慶應義塾中国文学会(2024年7月)での研究報告を予定している。そのため、2024年6月までに資料整理を行い、報告内容をまとめたい。学会報告後は参加者からいただいたフィードバックなどを参考にしたうえで、12月までに論文を執筆する予定である。またこうした研究報告とは別個に、2023年度と同様に、国外での資料収集も予定している。8月には中国大陸(中国国家図書館、上海図書館)で資料調査を行い、翌年3月には香港(香港大学図書館)でも関連資料の収集を行いたい。
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