Project/Area Number |
22KJ2861
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Project/Area Number (Other) |
22J00839 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
山田 翔太 立教大学, 異文化コミュニケーション学部/異文化コミュニケーション研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | バングラデシュ / 飲料水 / 水資源 / 開発援助 / 住民 / 南西沿岸部 / 飲料水問題 / 塩害 / 給水施設 / NGO / 脆弱地 / 水認識 / 子ども |
Outline of Research at the Start |
バングラデシュは飲料水問題が最も深刻な国のひとつで、人口1億6,000万人のうち35%しか安全な飲料水を入手できない。同国ではこれまでに多くの援助機関が給水施設などを設置してきたが放棄や不適切な維持管理などの失敗に帰結しており、下痢症などが深刻な問題として残存している。しかし先行研究では飲料水に関する開発援助への住民の受容態様を捕捉できておらず、失敗が繰り返される要因を解明できていない可能性がある。そこで本研究では①飲料水に関する開発援助で生じた現象を徹底的に描写し、②その現象が引き起こした水資源に関連する地域の文化・社会構造の変容を分析することで、③住民の開発援助に対する受容態様を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究代表者によるバングラデシュでの2度にわたる現地調査を実施した。1度目は同国南西沿岸部のシャトキラ県において、3村での聞き取り調査を行った。また、2度目の現地調査は首都ダカにおいてバングラデシュ農村での飲料水供給を行う政府機関である公衆衛生工学局(Department of Public Health Engineering: DPHE)への聞き取り調査を行った。加えて、本年度も南アジア地域や開発援助に関する文献調査も実施した。
本年度の研究成果は、国際開発学会(春季大会、全国大会、京滋支部研究会、若手研究部会研究会)、日本南アジア学会、国際ボランティア学会、アジア地下水ヒ素汚染フォーラム、Asian Conference on Asian Studies、Science Council of Asia Conferenceにおいて口頭発表を行った。この際には、地域における水利用の状況や開発援助の実施状況についての質問があり、開発援助に関する研究者や実務家との議論を行った。加えて、「バングラデシュ南西沿岸部の飲料水供給における逆浸透膜を用いた給水施設の増加─NGOの取り組みの変化と個人によるビジネス機会の拡大─」という論考を『ボランティア学研究』へ投稿し、成果の公表を行った。また、「バングラデシュにおける村民による水利用とその変化の要因―政府所有地での居住者を事例として―」を『水利科学』へ投稿し、掲載が決定した。なお、掲載時期は2025年2月頃となる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の調査予定地であるクルナ県とバゲルハット県における調査が、現地受入機関との調整の問題から実施できていないことから、今年度もシャトキラ県での調査研究に専念したが、シャトキラ県では十分な研究成果を上げることができた。このため、(3)やや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
クルナ県とバゲルハット県での現地受入機関との調整を速やかに行うとともに、現地調査会社やNGOなどへの委託調査も検討する。委託調査では、両県における飲料水の利用状況や開発援助の実施状況などのデータを収集し、これまでにシャトキラ県で実施済みの調査結果と総合することで、研究の進展を図る。
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