Project/Area Number |
22KJ2913
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Project/Area Number (Other) |
22J10207 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 19020:Thermal engineering-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
西山 活 早稲田大学, 理工学術院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 液晶 / カイラリティ / 界面物性 / 散逸構造 / 交差相関 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,液晶相が自身の液体相と共存しているとき,その界面において滑りが生じていることに注目し,この「異常低摩擦界面」の性質と機構を明らかにすることを目的とする.さらに,省エネルギー社会の実現に寄与し,社会課題の解決に貢献する新しい手法を界面制御の観点から提案する. 液晶-等方共存相に粒子を添加し,暗視野顕微鏡観察によって粒子を追跡することで,共存界面近傍の流動を測定する.これにより,異常低摩擦界面の「厚さ(流動が急速に減衰する領域の厚さ)」を見積る.また,共存相の粘性係数を測定する粘度計を作製し,異常低摩擦界面の摩擦の大きさを見積る.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,液晶-等方共存相の共存界面において「異常低摩擦」が生じることに注目し,その性質と機構を解明すること,及び,省エネルギー社会の実現に寄与し社会課題の解決に貢献する新しい手法を界面制御の観点から提案することである.共存界面における動的物性を観察するために,鏡映対称性の破れたカイラル液晶においてみられる「Lehmann効果」を利用した.カイラル液晶滴が等方相中に分散した系において,液晶滴に熱流を印加すると熱-力学交差相関によってトルクが生じ(Lehmann効果),滴の回転が駆動される.滴の回転速度は,滴に生じるLehmannトルクと界面で生じる粘性トルクが釣り合うことで一定となる.本研究では,Lehmannトルクと粘性トルクを具体的に計算し,それらの釣り合いから滴の回転速度を実験で制御可能なパラメーターの関数として求めた.さらに,実際にこれらのパラメーターを変化させながら滴の回転速度を測定する実験を行い,理論的に求めた回転速度でフィッティングを行うことで,界面における粘性トルクの値を見積った.その結果,液晶-等方相界面における粘性トルクの値は通常期待される値よりも2桁程度小さくなることが分かった.これは液晶-等方相界面において摩擦が非常に小さくなる「異常低摩擦」が生じていることを示す結果である.社会課題の解決の革新的な手段の一つとして界面制御技術は注目を集めている.液晶-等方共存相における異常低摩擦界面は,エネルギー散逸の少ない界面として幅広い応用が期待される.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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