A Study on Subtle and Ambiguous Phenomena of Discrimination and its Countermeasures: Using Microaggression as a Key Concept
Project/Area Number |
22KJ3007
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Project/Area Number (Other) |
20J11996 (2020-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2020-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 08010:Sociology-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
朴 希沙 (2021-2023) 立命館大学, 人間科学研究科, 特別研究員(DC2)
蒔田 朴希沙 (2020) 立命館大学, 人間科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | マイクロアグレッション / 在日コリアン / 心理社会的支援 / 差別研究 / 心理的苦悩 / セクシャルマイノリティ / 女性 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、近年米国を中心に注目を集めている差別概念、マイクロアグレッション(Microaggressions)に関して、日本社会の実態に迫りその対応策を探ることを目的とする。マイクロアグレッション研究は現代的レイシズムと深い関わりを持ち、新たなレイシズムの形態として米国の精神科医により提起された。また米国のカウンセリング心理学領域を中心にマイクロアグレッションがもたらす精神衛生上の問題に関する多くの研究蓄積がある。そのため、本研究においては民族的(人種的)マイノリティである在日コリアンを調査・研究対象とし、日本型マイクロアグレッションの特性やそれに対する対応策としての心理援助について模索する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、現代日本社会での日常における曖昧な被差別体験(以下、マイクロアグレッション)の実態の一端を明らかにし、その対応策を探ることにある。2023年度は、研究を開始した2020年度からのインタビュー調査・文献調査・学会発表での成果を論文にまとめあげ、複数の学術論文雑誌に投稿することができた。 具体的には、マイクロアグレッションに関する実態調査とそれに対する考察を「心理化されやすい日常の被差別体験を可視化する:在日コリアン青年へのマイクロアグレッション実態調査より」として日本社会病理学会学会誌『現代の社会病理』に投稿し、査読を受けた上受理された。この論文の意義は、マイクロアグレッションの3類型に関して、在日コリアンを対象に日本社会におけるその特徴の一端を明らかにしたことにある。その上で、マイクロアグレッションというフレームを用いることにより、偏見や差別といった社会的問題がいかに個人化され、心理的苦悩の問題に回収されていくのかを考察した点にその独創性がある。また、マイクロアグレッション概念を通してマクロな状況を日常レベルで捉え直し、政策や対人援助の現場で活かしていくことの重要性を問うた。 次に、マイクロアグレッションが存在する日常を生きるマイノリティに対して、どのような心理社会的支援が可能となるかを考察した論文「在日コリアンに対する心理臨床の可能性:在日コリアンカウンセリング&コミュニティセンターの実践から」を、多文化間精神医学会学会誌『こころと文化』に投稿し、査読を受けた上で受理された。この論文の意義は、これまで日本において研究蓄積が少なかった被差別体験とメンタルヘルスの関連に注目し、特にそれに対する心理臨床実践の可能性を探ったことにある。 以上より、2023年度はこれまでの研究の成果を論文にまとめることで、一定程度社会に還元することができたと言える。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)
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[Book] 平和学辞典2023
Author(s)
石田淳、黒田俊郎、竹中千春、朴希沙
Total Pages
778
Publisher
丸善出版
ISBN
4621308084
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