Project/Area Number |
22KJ3009
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Project/Area Number (Other) |
21J00607 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 02020:Chinese literature-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
藤田 優子 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 詞 / 北曲 / 雑劇 / 韻文芸能 / 戯曲 / 芸能 / 韻文 / 歌辞 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、宋元明代における多様な韻文芸能(韻文の歌唱と散文のセリフ・語りから構成される芸能)の展開を明らかにすることを目的とするものである。雑劇や南戯をはじめとする多様な韻文芸能を総合的に捉え、特にそれらを構成する韻文と楽曲に着目して共時的・通時的分析を行う。これによって、複雑に交錯しながら発展してきた韻文芸能間の交流の様相を描写することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は第一に特定の詞牌の受容状況を、第二に詞曲双方に出現するフレーズの定着状況を中心に、通時的な分析検討を行った。これにより、外形の面では様々な共通点を有しつつも、一般的には異なる文芸様式であると理解されている詞と曲とが、どのように宋元明代に存在していたのかという点について、知識人の作品から芸能上演の場までを含む幅広い状況を対象として、具体的に解明することを目指した。 詞牌の受容状況については、宋金元期を通じて比較的ポピュラーであった詞牌「鷓鴣天」を網羅的に調査した。その結果、当該詞牌は詞の衰退期とされる元代以降も旋律をともなって受容されていた可能性が浮上する一方で、北曲曲牌との混用は認められないことから、純粋な詞牌としての制作・受容が比較的長期にわたって展開していた可能性が想定された。 続いて、詞曲双方に出現するフレーズについては、元刊本『草堂詩余』前集巻下「鷓鴣天・春閨(枝上流鴬)」を取り上げ、本作の詞章が小令、雑劇を問わず北曲に頻用される一方、明代以前の詞にはほぼ踏まえられていないことを指摘し、その原因を検討した。加えて明代刊行の詞選集には、すでに北曲内部で慣用句化していた当該表現を用いることによって、北宋詞の遺漏を補訂したと思しき例も認められた。このことから、従来卑俗とされてきた曲の語が雅を重んじる詞に入り込むという一種の逆転現象が明代に発生したことが明らかとなった。背景としては、知識人階級における北曲や雑劇に対する関心の高まりに代表される、明一代の社会背景の影響が想定される。 以上の内容については第67回国際東方学者会議(2023年5月20日、東京)、および第七届東亜漢籍交流国際学術会議(2023年9月17日、南京)にて口頭発表を行った。このほか、敦煌変文「舜子変」の共著訳注2本を発表するなど、現存する韻文芸能テキストに関する研究も継続して行っている。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)
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[Journal Article] 「舜子變」訳注(一)2023
Author(s)
小松 謙,大賀 晶子,川上 萌実,孫 琳浄,田村 彩子,永井 もゆ,藤田 優子,宮本 陽佳,李 沫
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Journal Title
京都府立大学学術報告. 人文
Volume: 75
Pages: 1-27
Related Report
Open Access
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[Journal Article] 「舜子變」訳注(二)2023
Author(s)
大賀 晶子,川上 萌実,小松 謙,孫 琳浄,田村 彩子,永井 もゆ,藤田 優子,宮本 陽佳,李 沫
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Journal Title
和漢語文研究
Volume: 21
Pages: 174-205
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Peer Reviewed
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