Project/Area Number |
22KJ3194
|
Project/Area Number (Other) |
22J00053 (2022)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 17050:Biogeosciences-related
|
Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
鈴木 匠爾 (2023) 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門超先鋭研究開発プログラム, 特別研究員(PD)
|
Research Fellow |
鈴木 匠爾 (2022) 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門超先鋭研究開発プログラム, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | アーキア / 一本鎖DNA結合タンパク質SSB / ssb破壊株 / DNA複製機構 / 熱変性 / 好熱菌 |
Outline of Research at the Start |
生命が誕生しどのように共通祖先へと進化していったのか、その過程「生命の初期進化」でDNA複製機能がどのように発明されていったのかは全くわかっていない。本研究では、現存の生物のDNA複製において極めて重要な役割を担う一本鎖DNA結合タンパク質SSBが、「生命誕生の場=深海熱水」説を仮定した場合に、いつ・どこで・どのように誕生したのかを議論するための実験的証拠を得ることを最終的な到達点として、好熱菌に隠されたSSB機能に依存しない高温環境下での熱変性を利用した新奇なDNA複製系の解明に取り組む。
|
Outline of Annual Research Achievements |
一本鎖DNA結合タンパク質(SSB)は一本鎖DNA上の二次構造を解消する機能を有しており、その機能は細胞内での効率的なDNA複製のために重要であると考えられていた。しかし、研究代表者は好熱性アーキアSulfolobus acidocaldariusのssb破壊株の単利に世界で初めて成功した。特に、ssb破壊株は高温下では通常通りの生育能を示すのに対し低温下では生育が困難(低温感受性) になるという興味深い生育温度依存的な増殖生理を示した。これまでの予想と異なり、なぜSSBが高温化での生育に必要ではなかったのか?その理由として研究代表者は高温下ではDNA複製機能におけるSSB機能が熱変性によって代替可能であったために効率的なDNA複製が維持され通常通りの生育能を示したのではないかと考えた。本研究では好熱菌の新奇なDNA複製機構として一本鎖DNA結合タンパク質SSBの機能に依存しない高温環境下での熱変性を利用したDNA複製機構を解明することを目的とし、遺伝学的解析および生化学的解析に取り組む。 本年度では、生化学的解析に用いる好熱性アーキアの組換えタンパク質(DNA合成酵素PolB1とSSB)を大腸菌を用いた遺伝子発現系において発現し、精製することに成功した。まず精製したPolB1とSSBが機能していることを、DNA合成実験とDNAへの結合実験によりそれぞれ確認した。現在は、SSBがPolB1のDNA合成反応を促進することを実験的に確認しているところである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
生化学的解析に関して、目的タンパク質の精製及び活性の確認が済んだため、これから本実験に入ることができるから。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後、SSBによるDNA合成反応の促進が確認された場合、DNA複製におけるSSBの機能が高温下での熱変性と同じであるのかを実験的に調べる予定である。また、遺伝学的解析として低温下と高温下でssb破壊株を培養した際の細胞内のDNA含量の推移をフローサイトメトリーにより解析することで、低温下でのみDNA複製能が欠落し生育困難につながったことを実証する。
|