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中世前期における居館の展開からみた在地領主の存在形態に関する研究

Research Project

Project/Area Number 23904009
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 史学
Research Institution豊中市教育委員会

Principal Investigator

橘田 正徳  豊中市教育委員会, 主査

Project Period (FY) 2011
Project Status Completed (Fiscal Year 2011)
Budget Amount *help
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2011: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Keywords中世前期 / 在地領主 / 居館
Research Abstract

西日本で発見された中世前期の居館について、その消長と集落との関係から検討した。この結果、居館は11世紀後半における領域型荘園の立荘を契機とする社会変動を背景に、古代荘園あるいは御厨の施設を改変して出現すること、11世紀後半~12世紀に出現した居館は荘園の管理施設も兼ねた荘官層の住まいになること、11・12世紀の居館は荘園経営が強化される13世紀のうちに廃絶する一方、13世紀後半をピークに中世後期に継続する新興武士層の居館が出現すること、新興武士層の居館と集落は一つの地域(荘園・村落)に並存するが、居館を頂点とする主従制が集落に及ぶような状況は認められず、全く別々の社会を構成していたことなど、これまで認知されていなかった多くの事実が確認された。
また、これまで武士には在地領主という階層概念が付与されたが、その概念に一致する事例は戸原麦尾遺跡(福岡県所在)以外になく、西日本にはほぼ存在しないことが確定した。そこで、石母田正著『中世的世界の形成』で在地領主のモデルとされた「源俊方」を、関連する史料をもとに考古学の観点から検討した結果、中世前期の集落が形成する際に中心的な役割を担った人物に位置付けられることになった。これによって、考古学的に「在地領主」という階層概念は否定され、武士の存在形態は再び検討しなければならなくなった。
なお、当研究と平成19年度奨励研究「11世紀後半における地域編成と中世荘園成立の相関性に関する研究」を併せることで、考古学による中世前期の在地社会論が構築できた。史料の乏しい地域において、考古資料を活用して地域史を解明する際には、これらの研究成果が大きく貢献するものと期待している。

Report

(1 results)
  • 2011 Annual Research Report

Research Products

(1 results)

All 2012

All Journal Article

  • [Journal Article] 中世前期における居館の展開2012

    • Author(s)
      橘田正徳
    • Journal Title

      古文化談叢

      Volume: 69(査読済み2012年8月刊行予定)(印刷中)

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      2011 Annual Research Report
    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2011-04-05   Modified: 2016-04-21  

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