Research Abstract |
○研究の仮説と内容 申請者は,今まで小学校社会科や総合的な学習の時間におけるICTを活用した実践研究を行ってきた。研究を進める上で,メディアをどのように読み解くかにかかわるメディアリテラシーについて,関心がある。メディアを読み解く力は,スケールが関係してくると考えられる。 そこで,本研究では,社会科地理的分野において実践を試みようと考え,以下の仮説を設定する。 小学校社会科の学習において,教師が問いと答えのスケールを考慮して学習内容を構成すれば,児童に適切な概念・短識の育成とともに言語力育成ができるであろう。 そして,以下の研究内容を設定する。 ・ミクロなスケールでの研究成果のマクロなスケールへの位置づけ方の理論の構築 ○成果 ・学習指導要領における5年生社会科は,我が国の国土の様子や我が国の産業の様子をとらえることが目標となり,中学校の地理的分野の学習とつなげていく上で,「地域の規模(スケール)」をどうとらえるかが問題であることを提案できた。 ・「自動車をつくる仕事」の知識の構造を見直すことで,児童の学習内容が明らかになり,表現する内容を明確にできた。 ・小学校6年生の学習において,地理的分野と公民の分野と関連した学習計画の作成と実践ができた。コミュニティ再生問題を扱う上で,(1)住民参加型政治の成功事例を組み込んだ授業設計をすることの必要性を提案できた。授業では,地理的なスケールである縮尺と,経済学,防災の面からのスケールをあつかったことで,災害復細の取組において議論される地域コミュニティの範囲が示された。
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