高等学校数学科の図形的領域授業におけるコンピュータ活用に関する研究
Project/Area Number |
23909003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育学Ⅱ(理科系)
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Research Institution | 神奈川県立横浜平沼高等学校 |
Principal Investigator |
石谷 優行 神奈川県立横浜平沼高等学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | アナログ的数学的活動 / デジタル的数学的活動 / タッチパネル方式PC |
Research Abstract |
本研究は,昨年度に引き続き、コンピュータ等を活用した高等学校数学科の図形領域の授業の実践を通して,図形の様々な具体物との比較から,「授業」「コンピュータの画面での表示や操作」「具体物」を直感的な感覚で生徒がとらえ,その中のおもしろさ,不思議さといった点に着目して発展的に考えられるようになるかについて検証したものである. 本年度は,本校1年生,数学Aの「平面図形」の授業に焦点を当て「黒板での授業」「コンピュータ」「具体物」の3点を絡めた授業展開を行った.本研究であるが,教科書どおりに進めば「平面図形」のところは年度の最後となるため充分な分析の時間がとれない.そこで管理職の許可を得て,年度の最初に授業展開を行った.そしてまず「具体物」を「定規」や「コンパス」を用いて作図した物とし,それらを「アナログ的数学的活動」ととらえた.そのあと,コンピュータ等を用いた「デジタル的数学的活動」を行った.特に焦点をあてた活動は「方べきの定理」のところである.教科書では,「PA・PB=PC・PD」に関して,点Pが円の内側にあるときと外側にあるときを別のものとして証明している.しかも点Cと点Dが重なっている状態を点Tとして,また別物として表現している。実践授業では,まず「定規」や「コンパス」を用いての作図に時間をかけ「具体物」を計測し「方べきの定理」を確認した。そのあと,コンピュータにより「点Pが内側にあるパターン」を示して確認をしたあと生徒たちに「点Pを外に出すよう」指示した.PA,PB,PC,PDのそれぞれの長さは表示するようにしてあり,点Pが外に出てもこの式が成り立つことを確認した。またさらに,点Cと点Dが重なっている状態は生徒たちの方からコンピュータ操作により「この形でも成り立つ」ことを見つけ発展的に考えた形となった.それは「具体物」に時間をかけた成果と言える.またコンピュータ操作においても単にマウスを使っての操作が主流であるが,タッチパネル方式のコンピュータやiPad iPodTouchなどを用いることで,より「具体物」を操作しているのに近い感覚と達成感が得られたと感想に記していた. そしてその達成感はまた次のものをやってみようとする意欲につながって行った.単に「黒板での授業」だけでは得られない成果が得られた.
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)