整数の除法において既習事項を活用する力を育成する研究~教師の問いに焦点を当てて~
Project/Area Number |
23909031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育学Ⅱ(理科系)
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
高橋 丈夫 東京学芸大学, 附属小金井小学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2011: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Keywords | 単位量あたりの大きさ / 割合 / 包含除 |
Research Abstract |
本研究の目的は、小学校第3学年の整数の除法において、既習事項を活用する力を育てる学習指導について、特に教師の「問い」について考察することにあった。 小学校、第3学年の整数の除法の指導には、「等分除→包含除」と「包含除→等分除」の2つの指導の立場がある。既習事項の活用の立場や、難教材である割合の学習の素地指導という視点から先行研究を考察すると、「包含除→等分除」の学習過程の方が、適切であることが分かる。しかし一方で、先行研究の分析からは、この立場で指導をしていく際の、一斉授業における教師の関わり方(問いかけ)に関して明らかになっていないことも分かった。そこで、修士論文をまとめる際の柱の1つであった「問いの論理」を視点に、既習事項の活用の観点から、一斉授業の場での「教師の関わり方」について考察した。 これまでに筆者は、「整数の除法に関する一考察」(2008)、「整数の除法に関する研究」(2009)、更に『整数の除法の指導に関する一考察~『等分除』と『包含除』の意味の統一を図る場面に焦点を当てて~」(2010)と継続して研究を行うことによって、教師が、その問いにより、答えを出す図の単位と図を描くプロセスにおける個々の行程の意味を明確にすることで、除法の等分除の問題場面の包含除的解釈の一助となることを明らかにした。この教師の問いかけのもつ意義について、除法の学習と共に「割合」の素地に当たる「単位量当たりの大きさ」の一斉指導の場において研究授業を行い、その価値を考察した。 その結果、児童が「混み具合」という概念を創り出していく際にも、教師が、児童の問題解決の個々の行程に対して教師がその意味を明確にしていくことが、問題解決に際して重要な一助となることが分かった。また、この結果は、平成23年度の日本数学教育学会の論文発表会にて発表した。
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Report
(1 results)
Research Products
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