Project/Area Number |
23911005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
特別支援教育
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
今村 美香 静岡大学, 教育学部附属特別支援学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2011: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Keywords | スクリプト / 段階的なプロンプト / コミュニケーション |
Research Abstract |
前年度までの実践で有効性が確認できた「スクリプトによる指導」と「指示の4階層によるプロンプト」を、自由度の高い場面や繰り返しの指導が難しい場面で採用することで、効果的な指導ができるのではないかと考え、いくつかの単元に取り組んだ。 <実践>生活単元学習「みんなでやろう!あきステージ!」(ステージ背景作り) 活動:背景(350×550cm、3×5枚のパズル状)を、小グループで1片ずつ仕上げていく。 指導場面:活動準備時での、「リーダーが準備物について班員に話をし、班員はそれに応じる」というコミュニケーション場面。(スクリプトを設定する) 支援:伝えるリーダー、聞いて応じる班員の両方に対して、段階的なプロンプトを設定。 この単元では、児童同士がやり取りをして制作活動を進める姿を目指し、やり取り場面を設定した。制作が進むにつれて使う色や材料が変わるため、やり取りの内容の自由度は高いが、スクリプトを設定し、課題分析を行うことで、やり取りを成立させるために身に付けたい力を見出すことができた。伝えるリーダーは「相手に向かって言う・はっきり話す」力、聞いて応じる班員は「相手を見る、聞く・内容を聞き取る」力を身に付けるために、段階的なプロンプトを設定した。毎時間のプロンプトとあらわれを記録し、あらわれから検討、実践していくことで、少しずつプロンプトを減らして児童同士のやり取りが成立するようになっていった。 実践を通し、各単元で目標とする姿を引き出すために、身に付けたい力を整理することができた。それぞれの身につけたい力に対し、必要なプロンプトを段階的に設定し、減らしていくことで児童の自立度を高めることができた。自由度の高い場面や繰り返し指導が難しい場面であっても、プロンプトを段階的に設定したスクリプトによる指導は、効果的であることがわかった。
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