Project/Area Number |
23911016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
特別支援教育
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
檜和田 祐介 広島大学, 附属東雲中学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2011: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Keywords | 社会的企業 / 作業学習 / キャリア教育 |
Research Abstract |
特別支援教育において中等教育段階では特に,職業教育,進路指導の充実を図るために,全教育活動を通じてキャリア教育の視点を踏まえた実践が求められている。就労をより充実したものにするためには,主体的に働ける体制の構築が望まれる。財政事情の悪化が懸念される日本で,雇用情勢は決して楽観できる状況にはない。本研究では,韓国で制度化されている「社会的企業」をモデルとした作業学習を試み,生徒の自己肯定感の高まりや指導上の課題点を明らかにした。結果、自らが「経営」に参画しているという意識の変化が明らかとなり,指導者の意識にも変化が見られた。具体的にはショップを開店することを目標とし、接客・販売マナー、商品としての完成度を高める、余暇の活動を盛り込むなどの工夫を取り入れて指導を行った。アンケートによる意識調査では「頑張ったらできた,もっと難しいことに挑戦したい、感謝されるともっとやりたくなる,他の人を喜ばせる,自分の力は必要とされている」という項目において伸びが大きくみられた。「やりきることは苦手,困ったことはすぐに人に聞いた」という項目では著しく減少しており,自己を肯定的にとらえられていることが明確になった。また、指導者の意識においてはリサイクルの観点を取り入れる,品質を追求する,分業を検討する,主体的な活動になるような支援を検討するなど,従来の指導による固定した観念にとらわれない柔軟な発想がよりいっそう必要になった。本研究において,自らが働いているという実感を伴った経験を積み,「経営」の感覚を持つことで,働くことに対して自らを肯定的にとらえられることが明らかになったことから,特別支援教育におけるキャリア教育の課題がより明確となったと考える。すなわち,キャリア教育を社会的企業の側面から見直し,主体的に働くための指導体制を構築していくことが求められるのである。
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Report
(1 results)
Research Products
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