Project/Area Number |
23914004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理学
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
狩俣 順也 奈良女子大学, 研究協力課, 専門職員
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Project Period (FY) |
2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2011: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | ガラスキャピラリ / 大気圧PIXE |
Research Abstract |
本研究課題では、加速器からのMeV領域の高エネルギーイオンビームを用いた、大気圧下での粒子線励起X線分析(PIXE)の短時間測定化かつ高分解能化を主な目的とした。 短時間測定を可能にし、かつ高分解能化を行うためにイオンビームのエネルギー損失及び特性X線の損失を減少できるヘリウム雰囲気下で実験を行うことにした。そのために本研究ではヘリウムガスを封入することが出来るアクリルチェンバの作成を行った。アクリル製としたことで、比較的容易に作成することができ、またイオンビームが照射される様子を目視できるようになった。作成したアクリルチェンバを使用しPIXE測定を行った。大気圧雰囲気下で行った結果と比較し、当初の予定どおりに短時間測定を行うことが出来た。しかしながら、シール面が不十分であるために1回の実験に使用するヘリウムの量が多くなることが分かった。今後はシール面を改良しヘリウムの使用量を減らすチェンバとなるように改良を行いたいと考えている。 また今回作成したチェンバを用いて、毎年行われているオープンキャンパスでデモ実験を行った。チェンバの内部に蛍光物質であるZnSを塗布した蛍光板をステージ上に設置し、イオンビームを照射した蛍光板の様子を観測した。まず大気圧中でイオンビームを照射して、ビーム出口から距離が離れるほどビームスポットが大きくなる様子を観測した。次にヘリウム雰囲気下で照射し同様の様子を観測した。ヘリウム雰囲気下ではビーム損失が少なくなることで距離を離してもビームスポットが大気圧中よりも大きくならないことを確認した。 今後は、上記に記載したシール面の改良を行い、PIXE測定を行う際の基礎データを測定する予定である。
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