研究目的 平面ではない波状ダイスのような工具や試料等の非平面形状を高精度かつ自動で研磨する装置の開発を目的とし、研磨作業者への負荷を低減し、試験の効率化を図る 研究方法 摺動部には、加工誤差、組立誤差を考慮し、動作時にダイス面が研磨盤の面の形状に対して常に追随するようフレキシブルな構造が必要なため、LMガイドやリニアブッシュ等を利用した構造とした。課題であったダイス保持部のロック機能は、上下方向のスライド部にクランクレバーを利用して拘束することで対応した。研磨盤は、位置決めピンをセットし、交換する場合にも、容易に位置決めができる構造にした。また、ダイス2個を独立してセットできる構造にし、効率化を図った。 また、装置の動力であるアクチュエーターの制御には、(株)ダイアディックシステムズの"かんたんコントローラー(CTC-67)"を用いることで稼働位置や移動速度、加速度等の設定を容易に設定が行える。 研究成果 開発した装置を使用し、ダイスの研磨を試み、その全面の研磨が行われているのを確認できた。 従来の手作業による研磨作業に比べ、作業負荷が大幅に改善できた。また、2個同時に行えるので作業効率も上がった。 従来の方法と研磨面の比較を行ったが、平面度が若干悪く、摺動方向の端にダレが発生しており、もう少し研磨条件を見直す必要性がある。 経験があまりない作業者が容易に研磨経緯を視覚的判断出来るように、研磨完了のダイス面を高解像度のカメラで撮影し、それを拡大印刷したものに研磨面の判断ポイントを示すマニュアルを作成した。
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