Project/Area Number |
23918008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅱ-A(電気・電子系)
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
齊藤 作義 埼玉大学, 総合研究機構・技術部, 技師
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Project Period (FY) |
2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2011: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | もの作り / CAD / 平面アンテナ |
Research Abstract |
【研究目的】本研究では、CADを用いた平面アンテナの設計・試作をとおして、最近の重要なテーマの一つである「もの作り」に関する研究を行うことを目的としている。「もの作り」に関する興味や関心を深く持つことは、工学部の学生にとっては必須であり、そのための環境作りもまた重要であり、優秀な人材の育成に大きく貢献することが期待される。本研究ではCADを用いた平面アンテナの設計・試作システムを、本研究者の所属する埼玉大学工学部電気電子システム工学科の学生実験に導入し、従来よりも高度な設計・試作環境を実現する。 【研究方法】本研究者が携わっている学生実験のテーマの一つである、電磁波工学に関する実験においては平面アンテナに関する実験が行われている。平面アンテナはETCやGPS等に実用化されてきている技術である。この実験においては、代表的な平面アンテナの一つであるマイクロストリップアンテナ(以後、MSA)を、学生自らが設計・試作しその諸特性を検証している。MSAは、誘電体基板上にエッチング技術等により構成された、極めて薄型・軽量なアンテナである。現在、実験で試作するMSAは簡易な手法で試作可能な直線偏波のものだけである。MSAは多種多様な応用が期待できるアンテナであり、学生が多様なMSAの設計・試作及び諸特性の検証を自ら行えるようになれば、もの作りへの関心を飛躍的に高めることが期待される。しかしながら、このMSAの試作については、直線偏波に比べ複雑な形状を有する円偏波MSAやアレーアンテナは、その設計や試作工程に時間を要する。そこで、本研究ではCADを用いたMSAの設計・試作システムをこの実験に導入し、より高度な設計・試作環境を実現する。 【研究成果】CADによるフォトマスクの描画には、新規に購入したPCにフリーソフトのAR_CADをダウンロードして用いた。また、フォトエッチング用マスキングフィルムのカットには、グラフテック(株)のカッティングプロッタCraft ROBO Proを導入した。これらにより、平面アンテナの試作にフォトエッチング技術を導入でき、学生実験の対象として従来には無い、円偏波を放射する円偏波MSA、給電回路の複雑な多素子アレーアンテナ等の設計・試作が可能となった。また、それらの放射諸特性を実際に検証することをとおして、最先端の技術の一端に触れることができ、学生のもの作りに対するモチベーションの向上への寄与が図られた。
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