デザイン系学科における実技科目の教育実践-色彩構成の指導法に関する研究-
Project/Area Number |
23922003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅴ(その他工学)
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Research Institution | 大阪府立今宮工科高等学校 |
Principal Investigator |
山内 一弘 大阪府立今宮工科高等学校, グラフィックデザイン専科, 教諭
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Project Period (FY) |
2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2011: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 色彩構成 / 基礎デザイン / わかりやすい授業 |
Research Abstract |
生徒は,予めコンピューターにて色彩構成した課題を基準に画用紙に着彩していく。理論的には限りなく手本に近いものが出来上がるはずであるが,現実はかなり厳しいものがある。授業では,混色の段階で明度が下がっていく減法混色の影響が生徒を悩ませていた。絵の具を混ぜるたびに目指す色からどんどん離れていく。しかし,この経験が第2学年時以降の応用編で活かされる。印刷実習の際,「調肉」というインクを混ぜる作業がある。これは刷りの成否に関わる重要な作業であり,実習導入部において必要不可欠なトレーニングとなっている。 次に,混色の原理を理解するため組紐の課題を提案した。作業開始直後,紐の編み方に慣れるまで2~30分程度要したが,その後はスムーズな授業展開であった。2色の紐を編み込むことで,それらは何もしていない状態から姿を大きく変える。出来上がった作品は隣接する色同士が影響しあい,「混色」に似た効果が得られる。すなわち、印刷技術に見られる並置加法混色である。紐の太さおよび色数を増やすことでバリュエーションに幅を持たせることも可能となる。補色関係にある色を選択した場合,目で見た感覚はより印象の強いものとなる。デザイン系の学校および小・中・高等学校で行われる美術・図工など,教育現場での学習効果について期待できる。この課題は生徒の取り組みも良く,結果も踏まえ次年度も継続していきたいと考えている。 最後に,グラフィックデザイン系を志望する43名の生徒には,次の2種類の課題を科した。各辺1cm,64個の正六面体を準備し,それぞれの面を赤,青,緑,黄,白,黒で着色する。これらは,併置加法混色の概念を学ぶ教材として関連する科目で使用する。空間における同様のトレーニングのため,「V字型ブロックパズル」を1人あたり8個制作させた。これらに自由に着色させ,パズルの組み方の違いによる「印象」の変化を学習する教材とした。
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Report
(1 results)
Research Products
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