Project/Area Number |
23928021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅲ
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
永田 将司 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 准教授
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Project Period (FY) |
2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 薬物血中濃度モニタリング / 分子標的薬 / 投与設計 |
Research Abstract |
【目的】近年、これまでほとんど抗がん剤の効果が期待できなかった腎細胞癌に対して、スニチニブなどの分子標的薬が有効であることが明らかとなってきた。しかしながら、分子標的薬を投与された患者の多くに副作用がみられ、このことが分子標的薬の治療継続を困難にしている。従って、腎細胞癌治療に対し分子標的薬を使用する際には、投与量を調節することで副作用をいかにコントロールしながら治療を継続できるかが重要である。そこで本研究では、これら分子標的薬の治療域(副作用なく治療継続可能な血中濃度の範囲)を明らかにし、血中濃度モニタリングに基づく分子標的薬適正使用のための個別化投与設計方法を開発することを目的とする。 【方法】(1)分子標的薬の血中濃度測定法の開発:既報(Blanch B., et al, Clin. Chim. Acta, 404, 2009)の測定条件を参考に、高速液体クロマトグラフィーにより、当院で測定可能な血清中スニチニブの測定法を検討した。前処理は酢酸エチルによる液-液抽出法、カラムはODS、検出は吸光度検出器(431nm)を用いた。(2)臨床研究プロトコールの開発:スニチニブ導入第1週目に2回、2週目以降は週に1回スニチニブ内服2時間以内に採血しスニチニブの血中濃度を測定するプロトコールを作成し、東京医科歯科大学医学部倫理委員会の審査を受けた。 【成果】スニチニブおよびスニチニブ主代謝物の検量線は、10~250ng/mLの範囲で良好な直線性を示した。またその測定誤差は10%以内であり、血清中スニチニブおよび主代謝物濃度の簡便な測定法を開発することが出来た。また、臨床研究プロトコールは東京医科歯科大学医学部倫理委員会で承認され、臨床研究を進める体制を整えることが出来た。しかしながら、研究期間内に該当患者がエントリーしなかったため、平成23年度中にデータを集めることが出来なかった。
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