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寄生虫の検査診断を目的としたLAMP法における糞便中の遺伝子増幅阻害物質の解明

Research Project

Project/Area Number 23931031
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 臨床医学
Research InstitutionUniversity of the Ryukyus

Principal Investigator

名護 珠美  国立大学法人琉球大学, 医学部附属病院・検査部, 臨床検査技師

Project Period (FY) 2011
Project Status Completed (Fiscal Year 2011)
Budget Amount *help
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2011: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
KeywordsLAMP法 / 寄生虫 / 糞便検体
Research Abstract

【目的】
クリプトスポリジウム症の検査診断は、糞便中の虫卵あるいは虫体を光学顕微鏡での直接観察で行うものであるが、検査担当者の経験と習熟度に大きく依存し、その検出感度(限界)も不明のままである。これらの個人差に影響されない遺伝子検出法としてLAMP(loop-mediated isothermal amplification)法に着目したが、糞便検体では増幅反応あるいは増幅産物検出系で反応阻害物質となりうる夾雑物の混入が避け難い。これらの反応を阻害する原因物質は何であるのか、また阻害現象を回避するにはどのような検体処理が必要なのかを解明する目的で研究を進めた。
【方法】
(1)糞便検体に含まれる阻害物質として可能性のある物質(バリウム,ビリルビンヘモグロビン)や腸管下痢症治療時に投与される薬剤を既知の濃度に調整してリン酸緩衝液に添加後、LAMP法でのクリプトスポリジウム検出への影響を検討した。
(2)細菌性下痢症あるいは腸管寄生虫感染と診断された患者糞便検体にクリプトスポリジウム浮遊液を既知の濃度に調製した液を添加し、クリプトスポリジウム検出への影響を検討した。
(3)種々の動植物由来の試料から、DNAを精製することなく、直接、安定したDNA増幅を可能とするAmpdircct Plusの有効性をLAMP法で検証した。
【結果と考察】
糞便自体の着色や濁りによる透明度の低い患者検体や高濃度バリウムでは偽陰性反応が観察された。他の阻害物質として可能性のある物質(ビリルビン、ヘモグロビン、乳び)、薬剤等では偽陰性反応は認めなかった。しかし、高濃度のビリルビン、ヘモグロビン、乳び検体では逆に偽陽性反応を認めた。
LAMP法は増幅反応の副産物であるピロリン酸マグネシウムの濁度の変化によって判定を行うため、色調や濁度の強い検体では正しい判定ができないと考えられる。今回の検討ではAmpdirect Plusの有効性が認められなかったため、現時点では検体の希釈が最も有効な阻害現象の回避方法である。将来的に濁度の強い検体でも希釈操作を必要としないLAMP法に有効な反応阻害回避の方法の開発が望まれる。

Report

(1 results)
  • 2011 Annual Research Report

URL: 

Published: 2011-04-05   Modified: 2016-04-21  

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