Research Abstract |
1,研究目的 電子黒板は,(1)教師が黒板に向かう時間を短縮できる。(2)教師がコンピュータ操作に集中しなくてよい。(3)手書きに加え,音や動画を使って授業ができる。という特性がある。この特性を生かし,教師が生徒と向き合う時間を増やすことができるか、また生徒が仲間同士の学び合いの時間に充てることはできるか,について「言語活動」と関わらせながら検証する。 2,研究方法 (1)主体的な活動を生み出す学習活動の工夫 限られた時間の中で,練習時間を十分に確保し,いかに能率よく生徒が技能を習得できるようになるかを考えると,テレビモニタ,パソコン,ビデオ,デジカメ等のITC機器を有効に活用することが望まれる。そこで,マット運動の授業において,各斑に1台デジカメを持たせ,お互いを見あうと同時にデジカメ動画撮影を行う。その場でコマ送り再生させ動きを再現し,仲間のよいところを学んだり,直すとよいところを指摘したりする。その際,具体的な映像や生徒の言葉を大切にした学習展開になるよう,指導に工夫を加える。 (2)言語活動を生かした評価の工夫 (1)のICT機器の活用で生み出された時間の中で,十分な練習時間を確保する。また,学習後半に班での交流会を位置づけ,相互評価できるようにする。そのとき,テレビモニタで拡大した映像を用いて,各班で撮影した映像を再生し,画面上でポイント等を示し,伝えたいことを分かりやすく表現したり,撮影した映像を用いて,具体的に仲間のよさを評価したりすることで,生徒の技能の高まりをねらう。そして,具体的な生徒の姿をビデオ撮影し,指導に役立てるようにする。 3,研究成果 電子黒板をはじめ,様々なITC機器を活用することで,自分自身が生徒について指導する時間が格段に増えた。また生徒自身も,自分自身や仲間の姿を瞬時に,また的確にとらえることができるようになったため,仲間からの具体的なアドバイスをもらったり,よりよい助言をしたりする機会が増えた。また,言語活動を充実させることが出来たため,多くの生徒が自信をもって活動することが増えてきた。
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