Project/Area Number |
23H05084
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
1180:Education on school subjects, primary/secondary education-related
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Research Institution | 舞鶴市立大浦小学校 |
Principal Investigator |
NAKAGAWA Yasuhiko 舞鶴市立大浦小学校, 校長
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥460,000 (Direct Cost: ¥460,000)
Fiscal Year 2023: ¥460,000 (Direct Cost: ¥460,000)
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Keywords | 別室登校 / 不登校児童生徒支援 / メンタルヘルス / 中学校教職員 / 負担感 / 社会的自立 |
Outline of Research at the Start |
不登校児童生徒の増加は学校教育における極めて深刻な教育課題となっており、各校で多様な支援が進められている。教育支援センターやフリースクール等、校外の多様な学びの場を保障する動きも徐々に広まっているものの、在籍校の別室登校による校内支援は、今もなお不登校支援の中核となっている。別室登校は、個別支援による社会的自立に向けた教育的効果が評価される反面、教職員の負担感があるとの指摘もある。 本研究は、インタビュー調査と質問紙調査による混合研究法によって、別室登校支援における教職員の負担感の要因を明らかにするとともに、負担感が少ない別室登校支援の協働的校内体制構築に向けた知見を提供しようとするものである。
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Outline of Final Research Achievements |
令和3年度研究では、教職経験10年未満の若手と20年以上のベテラン教職員に別室登校指導の負担感が高いことがわかったが、さらに令和5年度の本研究では、管理職も負担感を強く感じていることがわかった。 若手教職員と校長経験者に対するPAC分析及びインタビュー調査によって負担感の少ない別室登校支援について探索的に調査を行った。 若手教職員調査では、別室登校生徒の学力保障や進路の不利益回避のための個別指導の難しさや、教育観の理想と現実の狭間に生じる葛藤が負担感の一因になることがわかった。校長経験者調査では、校内支援体制として児童生徒の情報共有と専門家との円滑な連携が一層重要になっていることがわかった。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
全国の不登校児童生徒数が30万人に迫る中、不登校児童生徒への支援の充実は喫緊の教育課題となっている。現在、校内教育支援センター(SSR)などの充実が求められている一方、多くの学校で別室登校による支援が常態化している現状がある。また、教職員の働き方改革やメンタルヘルス対策においても負担感や多忙の解消は喫緊の課題であることから、この重要な二つの課題に対し、学校教育臨床研究の観点から明らかにしたことは学術的にも社会的にも意義深い研究であったと考える。
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