Project/Area Number |
23H05207
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
2160:Civil engineering, architecture, building engineering, aerospace engineering, marine and maritime engineering, social systems engineering, safety engineering, disaster prevention engineering, and related fields
|
Research Institution | 茨城県警察本部刑事部科学捜査研究所 |
Principal Investigator |
Kenichiro Suzuki 茨城県警察本部刑事部科学捜査研究所, 鑑定官
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
Fiscal Year 2023: ¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
|
Keywords | 実車衝突実験 / 道路反射鏡支柱 / 塑性変形エネルギー / 静荷重曲げ試験 / 交通事故捜査 / 安全安心なまちづくり / 塑性変形 |
Outline of Research at the Start |
本研究は,交通事故解析技術向上のために,道路付属物である道路反射鏡支柱が車両の衝突で折れ曲がったときの変形エネルギー推定モデルを開発することを目的とする.具体的には道路反射鏡支柱への実車衝突実験を行い,変形エネルギー推定モデルを開発することを目的とする.実車衝突実験と並行して静荷重による支柱の曲げ試験も行い,弾性変形限度の推定,荷重を加える高さを変化させ吸収エネルギーや変形に違いが出るかどうか,座屈による塑性変形エネルギーの評価などを行う.静荷重試験、実車衝突実験ともに有限要素法による評価を行い,より緻密な交通事故解析技術の向上を目指す.
|
Outline of Final Research Achievements |
道路反射鏡支柱の静荷重曲げ実験,および実車衝突実験を行った.うち本年度は静荷重曲げ実験の解析を行った.実験の結果,荷重が大きくなるにつれて支柱のたわみ量は多くなり,根本が座屈した後,さらに折れ曲がった.静荷重実験を解析して得た塑性変形域の変形エネルギーは,落錘による衝撃荷重試験を行った先行研究における同じ材質,外径,肉厚の近似式,長さ1.0mの式と支柱地上部質量による補正式におおむね沿って推移することが判明した.このことから,実車衝突実験における道路反射鏡支柱の塑性変形エネルギーについては,先行研究における同じ材質,同寸法の近似式を用いて推定できることがわかった.
|
Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
ガードレールや信号柱など道路には多様な付属物が存在する.交通事故における車両の衝突速度推定に用いる変形エネルギーは,そのうちガードレールなど一部を対象にした研究に限られ,付属物を網羅するに至っていない.研究データの不備は,公判維持など職務遂行への多大な障害となっていた.本研究により,道路反射鏡支柱の折損時の変形エネルギーは先行研究の近似式により推定できることが判明した.今後実車衝突実験の解析により得られるであろう変形エネルギー推定モデルを確立することで,より詳細かつ緻密で確固たる交通事故捜査が行われ,無罪事件の撲滅,ひいては安全安心なまちづくりに生かされるようになる.
|