| Project/Area Number |
23K00035
|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 01010:Philosophy and ethics-related
|
| Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
田中 一孝 桜美林大学, リベラルアーツ学群, 准教授 (50705192)
|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 直也 名古屋大学, デジタル人文社会科学研究推進センター, 准教授 (00880858)
|
| Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
| Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2026: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
|
| Keywords | 西洋古代哲学 / プラトン / 神真似び / コスモロジー / 模倣 / 中期プラトン主義 |
| Outline of Research at the Start |
本研究は、プラトンにおける神真似びの思想と、その背景にある神と哲学的生についての関係を明らかにする。古代ローマ時代のプラトン主義者にとって、プラトン哲学における最終的な目的は神真似びであり、この思想はプラトンの倫理思想の中核をなしていた。しかし、神真似びは、プラトンの対話篇では曖昧な仕方でかつ多様な文脈で語られており、近現代のプラトン解釈においてはほぼ無視されてきたテーマである。本研究は、プラトンの神真似びについての記述を宇宙論、徳と幸福、認識論と魂などの観点から多角的に分析し、その背景にあるプラトンの神についての理解や理想的な生のあり方を明らかにしながら、神真似びの思想の実相を明らかにする。
|
| Outline of Annual Research Achievements |
2024年度は研究計画の二年目にあたり、昨年度より準備を進めてきた国際プラトン学会アジア地域大会(兼国際プラトン学会中期大会)"Plato and Gods"を、2024年9月11日から13日にかけて名古屋大学にて開催した。本大会には17の国・地域から73名の研究者が参加し、40件の研究発表が行われた。会議では、プラトンにおける神的なものの観念や、神真似びという倫理的かつ哲学的な理念について多角的に議論された。特に、道徳的徳、知的理解、哲学的実践の交差点における「神に似ること」の意義、神々やダイモーンといった形而上学的存在の役割、伝統的宗教観念と哲学体系との統合、神話や神的イメージの哲学的意味、敬虔と他の徳との関係、そして後代哲学への影響といった論点が深く掘り下げられた。これらの成果を収録した論文集は、Brill社の International Plato Series として出版計画が進んでいる。大会を契機として、2025年3月29日・30日には、中国・復旦大学にて、Tianqin Ge 博士および Teng He 博士との共同で「文明間対話の文脈における古代哲学:中国-日本シンポジウム」を開催し、『法律』篇における神の観念を主題とする発表を行った。また、学会を通じた国際的なネットワークの発展として、2026年度にはスウェーデン・ウプサラ大学に招かれ、プラトンの「神真似び」に関する講演を行う予定である。国内では、2025年3月7日に桜美林大学哲学セミナーにてプラトンの敬虔概念に関する研究発表を行い、また2024年9月10日には、スコットランド・セントアンドリュース大学よりAlexander Long教授を京都に招聘し、プラトンの神と不死に関する講演会を開催するなど、多方面にわたる研究交流と発信を行った。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究は、プラトンにおける神真似びの思想と、その背後にある神と哲学的生の関係を明らかにすることを目的としているが、これまでの進捗は当初の想定を大きく上回る成果を挙げている。初年度には国際プラトン学会アジア地域大会の招致に成功し、2年目にあたる2024年9月には、計画通り名古屋大学にて同大会“Plato and Gods”を開催することができた。この成果は国際プラトン学会において高く評価されており、Brill社から論文集としての出版準備も進んでいる。また、大会を契機に新たな国際的研究交流が生まれ、日中共同シンポジウムを開催したほか、2025年度にも国際的な研究交流と成果発表を継続することで、東アジアの古代哲学研究者との間で合意が形成された。さらに、2026年にはスウェーデン・ウプサラ大学での招聘講演が決定し、イタリアの研究者との共同研究体制も新たに始動しつつある。国内においても、複数の研究会や講演会を開催し、若手研究者の育成や研究ネットワークの構築に大きく貢献している。こうした展開を通じて、本研究の主題であるプラトンの神真似びの思想は、国際的かつ学際的な文脈の中でいっそう立体的に明らかになりつつあり、当初の計画を超えて、着実かつ豊かな進展を遂げている。
|
| Strategy for Future Research Activity |
今後の研究方針としては、まず国際プラトン学会において『テアイテトス』篇における神真似びの思想について発表を行い、本研究の核心的主題の一つである知と神性の関係についての理解をさらに深める予定である。また、現在進行中のBrill社との論文集出版計画についても、引き続き編集・執筆作業を進め、国際的な学術的発信を強化していく。さらに、2026年度にはスウェーデン・ウプサラ大学において、『法律』篇における神と敬虔の思想について講演を行い、神と政治・宗教秩序の関係を再検討する機会とする予定である。加えて、イタリアの研究者との共同研究により、神真似びの思想の起源をソクラテス以前の初期哲学者にまで遡って考察し、プラトン思想の成立的背景を探る。さらに、東アジアの研究者と連携して、古代哲学をめぐる国際シンポジウムの開催を計画しており、地域間対話の促進と学術的ネットワークの拡充を目指す。
|