Project/Area Number |
23K00205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01070:Theory of art practice-related
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Research Institution | Hijiyama University Junior College |
Principal Investigator |
宮崎 しずか 比治山大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (90708330)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
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Keywords | アニメーション / ゲームエンジン / ピクシレーション / 3Dスキャン / ガイド / 即興 / リアルタイム / ドキュメンタリー |
Outline of Research at the Start |
本研究は、アニメーションの一技法であるピクシレーションを制作する際、ゲームエンジンを用いてリアルタイムにガイドを生成し、周囲の出来事に即興で応じた演出を可能にすることを目的とする。 撮影時に仮想空間で構築したモデルの動きを撮影機材にリアルタイムでガイドを重畳表示させる方法を開発し、複数の箇所や異なる環境で実践を行いながら、その手法の確立を目指す。また普及活動も行う。ピクシレーションが本来持ち備えるドキュメンタリー性を拡張することで、社会と呼応した即興性のある表現を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究の初年度である2024年度は、研究目的として掲げた「リアルタイムにガイドを生成し、周囲の出来事に即興で応じた演出を可能にする」撮影システムを構築する初段階として、これまで研究者自身が行ってきたピクシレーション撮影をゲームエンジンで生成したガイドを撮影モニターに重畳表示させて撮影テストを行った。具体的には、撮影空間と仮想空間に同じモチーフを配置し、仮想空間上でシミュレーションされたアニメーションの動きに合わせて、撮影空間のモチーフをアニメートし撮影するシステムを設計した。この試みにより、ゲームエンジンとコマ撮りソフトを連携させることで、従来容易に変更することのできない撮影ガイドに対して、あらかじめいくつか読み込ませたガイドのパターンのいずれかに変更することが確認できた。その上で、「複数の箇所や異なる環境」における撮影の可能性を開拓を行った。具体的には、屋内外の撮影地点について、3Dスキャナーを活用して仮想空間に配置し、ゲームエンジンがシミュレーションした空間へ連動させるシステムを設計した。 これらの試みを実装させて撮影したピクシレーション作品は、京都精華大学ギャラリーTerra-Sや広島市東区民文化センターにて映像展示という形でプレゼンテーションを行い、鑑賞者がどのような映像体験を得るかにおいて知見を得た。本研究のような表現に関する研究は、そのアウトプットの機会を増やし、開かれた表現を追求することで社会に還元したいと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、ゲームエンジン内のシミュレーションを1フレームも差のないフレーム単位のガイドとして表示し、ガイドを任意に変更できるシステムを構築することが重要であるが、ソフトウェアの仕様上、表示されるガイドに不規則なコマ落ちが発生し、原因究明に時間を要している。シミュレーション結果を連番で書き出すことで、緊急時の確実な打開策を見出すには至っておらず、撮影体制を整理して糸口を探っている最中だ。 また、撮影現場とガイド発生地点に距離がある場合は、リモート撮影を可能にする必要があるが、この点も未確認のため、「やや予定より遅れている」と自己評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の本研究課題における研究の推進方策は、以下の3つについて行うことを考えている。 1つ目は、ゲームエンジン上のガイドがスムーズに切り替えられる撮影システムを完成させる。具体的には、ゲームエンジンで、撮影アプリ開発を行いこの撮影技法の汎用性を高める。また遠隔撮影に対応するために、実空間にガイドを投影し、プロジェクターからガイドを表示させることを試験的に行う。これら二つの検証を進めながら制作を行うことによって、研究目的の根幹にある手法を確立させることが2年目の大きな目標となる。2つ目は、その撮影システムの中に、多様な動きのエレメントを読み込み、社会と呼応できる表現力の豊かなピクシレーションを実現させることである。具体的には、撮影地を3~5ポイント選出し、ゲームエンジン上に同様の仮想空間を作成、そこに動きのエレメントを組み込んでいく。動きのエレメントは、複数のアニメーターによって作成され、その表現を幅広くする。3つ目は、その検証・開発・実践・教育普及を繰り返し、社会に還元させる。
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