Unofficial Cultural Production in the Pandemic Era: a Topology of Chinese Independent Documentary
Project/Area Number |
23K00224
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01070:Theory of art practice-related
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
秋山 珠子 神奈川大学, 外国語学部, 准教授 (80422385)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 中国 / ドキュメンタリー / インディペンデント映画 / アサイラム / パンデミック / ディアスポラ / オンライン / 映画 / 非公式文化 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、先の科研研究(15K12846、19K00259)の基礎の上に、パンデミック下の中国インディペンデント・ドキュメンタリーというアサイラムの位相を、非公式文化生産のダイナミズムの一環として解明することである。2017年の映画産業促進法による規制強化と2019年末来のパンデミックを機とする行動規制と情報管理強化により、一層見えにくくなっているその衰微と離散の実相を、草創期(1992年)来の参与観察者である申請者の人的ネットワークを生かした綿密なオンラインおよび現地調査を通して析出し、その成果を学会発表・論文公表・シンポジウム・上映会等を通し、広く国内外に発信していく。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題初年度にあたり、今後の研究を効果的に進めるための準備作業として、以下の調査・研究交流を行った。 【国外】顧問を務めるChinese Independent Film Archive(CIFA)設立記念プログラム(英国・ニューカッスル)への参加にあわせ、同プラグラム参加者インタビューおよび欧州(パリ、ロンドン、ケンブリッジ)におけるディアスポラ調査を行い、インディペンデント映画をめぐるシステム変容について重要な知見を得た。AAS-in-Asia(韓国・大邱)では、アーカイビングに関するパネル参加を行うとともに、国内外のパネリストおよび学会参加者らと本研究課題にかんし活発な意見交換を行った。SCMS(米国・ボストン)では、ジェンダーの視点からアジア・ドキュメンタリー史を再考するパネルに参加するとともに、各国の参加者との研究交流を通し、主に米国における研究・上映環境・ディアスポラの創作状況の把握に努めた。 【国内】「ケアリング/マザーフッド」展(水戸芸術館)調査を生かし、ケアと母に関する新たな知見を母親影展での講演「Mother to Be Shot」、および共著『動物×ジェンダー―マルチスピーシーズ物語の森へ』(第8章)を執筆した。山形国際ドキュメンタリー映画祭では、関連作品鑑賞および監督インタビューを行った。また同映画祭参加監督であるルオルオ氏、プロデューサーの李新月氏の両氏、およびワダ・ミツヨ・マルシアーノ氏を招いた公開イベント「台所のダンス 居間のファンタジー――パンデミック下の開かれた密室」を神奈川大学にて開催し、『ルオルオの青春』(2023)上映およびディスカッションを行った。大阪アジアン映画祭では、中国およびアジア諸地域の映像作品を鑑賞し、ポストコロナ時代における映像制作の諸相の調査を進めたほか、同映画祭プログラミング・ディレクターらと東アジアの映画制作状況ついての意見交換を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の初年度にあたる今年度は主に、先行する研究課題(19K00259)の成果をふまえ、より発展的な成果につなげるための準備段階としての調査・研究交流を推進した。CIFA設立記念プログラム、山形国際ドキュメンタリー映画祭等参加をはじめとする国内外における調査および研究交流、学会での発表、公開イベント「台所のダンス 居間のファンタジー―パンデミック下の開かれた密室」の開催、共著『動物×ジェンダー―マルチスピーシーズ物語の森へ』の執筆等により、当初の目的は十分達成されたと判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
研究初年度に実施した調査の結果をふまえ、とくにポストパンデミック時代のディアスポラ監督・関係者の動向にかんする調査研究を重点的に進める予定である。依然として中国への渡航はパンデミック以前の条件には戻っておらず、調査の実現は予断を許さないが、中国調査が難しい場合には、隔年開催の台湾国際ドキュメンタリー映画祭での中国人参加監督等へのインタビューを実施するなど、極力中国国内での動向把握を進める計画である。また、予定されているAAS-in-Asia(インドネシア)、母親影展(オンライン)等での報告機会を通し、成果発信と研究交流を推進する。その他、これまでの調査によってその重要性が明らかになった、美術との交接に関連する研究会を開催するほか、引き続き、学会発表、論文執筆等を通し、研究成果の公表を進めていく。
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Report
(1 results)
Research Products
(13 results)