Project/Area Number |
23K00258
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01080:Sociology of science, history of science and technology-related
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Research Institution | Kyoto City University of Arts |
Principal Investigator |
磯部 洋明 京都市立芸術大学, 美術学部/美術研究科, 准教授 (90511254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 弘之 岡山大学, 社会文化科学学域, 准教授 (30877808)
玉澤 春史 京都市立芸術大学, 美術学部/美術研究科, 客員研究員 (90829441)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | ハンセン病 / 古気象 / アマチュア天文史 / 気象 / 天文 / 科学史 |
Outline of Research at the Start |
長島愛生園気象観測所跡から発見された全資料のデジタル化および目録の作成、およびデータ同化等の先端気象研究に利用可能な形で観測記録のデータ化を行う。また関連する資料を渉猟し、同園気象観測所の活動の全体像を明らかにすると共に、ハンセン病療養所における自然科学的営為の科学史およびハンセン病史的な意義を考察する。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、主に長島愛生園気象観測所の観測日誌の撮影およびアーカイブ化について、戦前のものを優先に進めた。毎日の気象観測データが含まれている観測日誌・月報類については、デジタル画像化に加え、気象データとして用いることができるように気温、風向等の観測データを目視で読み取って数値データ化している。岡山地方気象台への聞き取りから、戦前の気象データの多くは空襲で焼失してしまっていることから、これらのデータは昭和10年以降の岡山県における気象データの欠損を補うものになり、その科学的意義は高い。また、日々の観測日誌の備考欄に園内での出来事の記録が多く含まれていることが判明した。その中には、園内での入所者による歌舞伎の講演などの文化活動も含まれており、園の出版物である「愛生」や自治会史等にも記載されていない日々の活動として重要な記録となりうることから、備考欄の記述についても別途テキストデータとして書き起こしを進めている。 これまでの調査から戦前に気象観測を行っていた記録が残っている鹿児島のハンセン病療養所・星塚敬愛園について、コロナ禍の間は難しかった現地訪問が可能になったので、現地調査も行った。気象観測が行われたという記述が残っている建物の跡地を確認した他、同園の学芸員の方への聞き取りを行った。現時点では同園から気象観測関連の資料は見つかっていない。 また、京都大学山本一清資料から発見された長島愛生園の黒点観測の撮影と目録化は今年度までに完成することができ、その分析も進めている。並行して、「愛生」などの園の出版物や、「天文月報」、「天界」などの天文関係の学会誌を中心に、長島愛生園の気象・天文観測に関する記録の網羅的な渉猟を進めた。これまでわかっている範囲で長島愛生園の気象・天文観測の概要をまとめた英語論文の執筆にも取りかかっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の基盤となる気象観測資料のデジタル化は、特に戦前の観測日誌のフォーマットが定まっていなかったことなどから当初の予定よりやや遅れてはいるものの、備考欄に有用な記述が多いことが判明するなど新たな進展があった。山本資料の黒点観測のデジタル化と目録の作成は完成し、現在は日本天文学会および東亜天文学会の機関誌の調査に移るなど、黒点観測関係の調査は順調に進んでいる。これらを総合しておおむね順調に進展と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
まずはやや遅れている気象観測資料のデジタル化と整理に注力して進める。一方、長島愛生園の気象・天文観測について、その設立の経緯や活動のついて、その概要の把握は概ねできてきたことから、特にこれまでほとんどこの件が知られていない非日本語圏に向けた英語論文の執筆を次年度中に終え、ハンセン病史・アマチュア科学史の両方の観点から海外研究者からのフィードバックを早めに得ることでさらなる研究の進展を期する。
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