伝達の発話構築の認知語用論的対照研究:史実伝承における響鳴・間主観性・スタンス
Project/Area Number |
23K00536
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02060:Linguistics-related
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
崎田 智子 同志社大学, グローバル地域文化学部, 教授 (10329956)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2027: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 認知語用論 / 認知言語学 / 伝達 / 対照研究 / 史実伝承 / 対話統語論 / 間主観性 / スタンス |
Outline of Research at the Start |
本研究は、伝達の発話構築の認知語用論的対照研究である。他者から継承した記憶が語りの中で再構築され、集合的記憶に集積され次世代に影響を与えるメカニズムを、認知語用論的視点から解明する。史実伝承における響鳴・間主観性・スタンスの機能に着目し、どのようにして継承記憶伝承の発話が構築され語りとなって展開されるかを解明する。これによって個人的・集合的記憶伝承の基盤となる言語学的理論を提示し、伝達と語りの社会文化的機能を探究する。また、史実伝承における発話構築の普遍性と言語固有性を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、伝達の発話構築の認知語用論的対照研究である。史実伝承における響鳴・間主観性・スタンスの機能を通じて、継承記憶伝承の発話が構築され語りとなって展開されるメカニズムを探求し、個人的・集合的記憶伝承の基盤、伝達と語りの社会文化的機能、発話構築の普遍性と言語固有性を解明することを目指している。 本年度は、第一に、談話構築プロセスで語彙や統語上の響鳴によって表現されるスタンスに関する言語学的な文献に加えて、アイデンティティーの形成、個人が社会を形成する際の言語使用に関わる多面的作用、社会変化の基盤となるメカニズム、等に関して文献調査や資料収集を行った。第二に、第二次世界大戦第2世代イスラエル人・日本人による戦争継承の語りに含まれる、響鳴を伴うスタンス現象について比較分析に取り組んだ。途中、国際情勢の悪化によりイスラエル側追加データの収集を見合わせることとした。第三に、日本語データをトランスクライブおよび英訳し、言語的特徴を入力して整理し、スタンス、感情表現、心内描写、情景描写、共感、等に関わる言語的特徴を抽出して分析した。また、エピソード毎にdescriptive表現とevaluative表現、反復して用いられる表現、を抽出して分類した。さらに、話者のスタンスが文法、語彙、談話標識、情報構造に表出する箇所に注目してダイアグラフ上にマッピングし、第1、2、3世代の主観性、間主観性が言語的特徴として表れるメカニズムを分析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
日本語ヘブライ語の語りの対照研究を進めていたが、国際情勢の変動により予期せずイスラエルで戦争が勃発したため、イスラエル側研究者との共同調査について一時中断を余儀なくされた。この間、資料収集および日本語データの分析に焦点をあてながら、その後の様子を注視してきた。
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Strategy for Future Research Activity |
日本語ヘブライ語対照研究については、既に入手済みのデータの分析を中心に行ない、情勢が落ち着き次第、再開する予定である。これに加えて、他言語(ベトナム、イタリア、マレーシア、イギリス、アメリカ)の語りデータを用いて日本語を含めて対照分析する方向性を模索している。また、口語データに限らず書き言葉データも分析対象に加える予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)