Project/Area Number |
23K00588
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02080:English linguistics-related
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
中安 美奈子 浜松医科大学, 医学部, 教授 (80217926)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 時空間体系 / 近称/遠称 / 談話 / レジスター / 歴史語用論/談話分析 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、英語の歴史における時空間体系に関して、体系的に詳細な語用論的分析、談話分析を行うことを目的とする。話者は言語を使用する際に、モノやコトとの距離を判断しながら時空間の要素を使用し、近称または遠称の視点をとっている。本研究では、中英語に焦点を当てながら、談話においてこういった視点がどのように展開するのか、それにはどのような要因が関連しているのか、テキストの種類によってどのように異なるのかについて分析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、英語の歴史における時空間体系を分析するにあたり、詳細で体系的な語用論的分析、談話分析を行うことを目的とする。話者は言語を使用する際に、事象との距離を判断しながら時空間要素を使用し、統合された時空間体系において近称や遠称のパースペクティブをとっている。本研究においては、中英語に焦点を当てながら、談話においてパースペクティブがどのように展開するのか、この談話における展開にどのようなファクターが関連しているのか、時空間体系がレジスターによってどのように異なるのかについて分析を行っている。 本年度は、これまでの研究との連続性という観点から、主としてチョーサーとラングランド(中英語)の時空間を分析し、談話において時空間体系がどのように展開するのか明らかにするための基盤を形成することにつとめた。 チョーサーをコーパスとした分析においては、カンタベリー物語とアストロラーベ論を用いて、時空間の要素に関するこれまでの分析の誤りを修正したうえで、特に次の談話に関する要素に着目して分析を行い、レジスターによる談話の展開の違いを調査した。(1)談話を構造化する要素、(2)近称または遠称のパースペクティブを取りやすくする要素、(3)パースペクティブを交替させる要素、(4)空間、時間、時空間のドメインでパースペクティブを交替させるファクターである。また、ラングランドのコーパスを拡充し、談話分析の基盤となる時空間要素を特定し、質的・量的な分析を行った。さらに、本研究の知見を初期近代英語の裁判記録に関する椎名美智氏との共同研究に生かすことができた。 今後については、これまでの研究結果を踏まえ、中英語の時空間体系の分析を精密化し、どのようにパースペクティブが展開するのかを明らかにするための基盤の強化を図る予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究との連続性という観点から、すでに行っているチョーサー・コーパスの時空間体系に関する分析を修正しながら、談話分析を行った。また、ラングランド・コーパスを用いて、談話分析を行うための基盤となる分析を行った。これらの分析の結果は、国際学会ですでに発表している。また、椎名美智氏との共同研究の成果についても、国際学会で発表を行った。 そのため、現在までの達成度としては、おおむね順調に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度と令和7年度においては、次の点に重点をおいて研究をすすめていく計画である。 1 中英語の時空間体系の分析を精密化し、コーパスを拡充する。2 談話に関する分析を精密化する。要素やファクターが談話のどのレベルに関連しているのかにも着目する。3 いくつかのレジスターを比較することにより、相違点を特定する。4 歴史語用論の方法論が進展していくことが予想されるため、常に最新の情報に注意を払い、本研究の方法論に取り入れる。5 国際的に活躍している研究者から、研究を進めるうえでのレビューを得る。6 本研究の成果を国際学会等で発表し、学会誌等に投稿する。7 研究成果のまとめと考察を行う。
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