火山性大深度湖沼における湖面凍結条件と気候変動による水温環境への影響評価
Project/Area Number |
23K00981
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04010:Geography-related
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
大八木 英夫 南山大学, 総合政策学部, 准教授 (50453866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤田 結基 福山市立大学, 都市経営学部, 教授 (30419949)
山田 誠 龍谷大学, 経済学部, 准教授 (50434981)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 湖面結氷 / 湖水循環 / 永久凍土 / 摩周湖 / 然別湖 / 湖面凍結 / 気候変動 / 水温 / 水質 / 風穴 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、水環境において気候変動の影響を強く受けるのは水温と凍結現象であり、世界の湖沼・河川の水温や凍結状況に関する考察を進める必要がある。 Ⅰ火山性大深度湖沼において気候変動に伴う湖水温や貯熱量の動態、全面結氷の有無・短期化や湖水循環機構の変化について Ⅱ深部熱水系の地下水流入や風穴の地下氷融解などの流域環境の地域性が凍結現象に与える影響について Ⅲ湖面凍結湖沼の分布について 上記、3つ課題に対して研究を進める。これらの成果は、雪氷圏の水域の凍結現象について議論が可能となり、新たな視座に基づいた地理学に関わる研究領域の発展が期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
地球規模の気候変動による水環境への影響は,湿潤地域と乾燥地域の降水量格差といった水資源の偏在化をもたらす。また,気候変動に敏感な雪氷圏への影響として,大陸氷床や山岳氷河の縮退,永久凍土の融解拡大などが報告されている。特に,水環境において気候変動の影響を強く受けるのは水温と凍結現象であり,世界の湖沼・河川の水温や凍結状況に関する考察を進める必要がある。 本研究課題は,湖水温や貯熱量の変動,全面結氷の有無・短期化や湖水循環機構の変化について解明し,気候変動に伴う貯熱量変化が全面結氷・湖水循環にどのように影響を与えているのかを解析することにある。加えて,深部熱水系地下水の流入や風穴地下氷の融解などが湖の凍結現象に与える影響について,流域環境の地域性が凍結現象にどのような影響を与えているのかについても解析を進める。 対象地域を北海道の摩周湖(最大水深212m)や然別湖(最大水深98m)に求め,火山性大深度湖沼において気候変動に伴う湖水温や貯熱量の動態について,観測に基づいて資料にて解析を進めている。両湖に共通することとして,水面下において深部熱水系の水・熱・物質の供給がある点にある。また,然別湖では,地下氷融解などの流入水の形態の地域性に留意して凍結現象を明らかにする必要がある。これらの湖面凍結湖沼の分布について整理することで,理学的な理論の構築および将来の湖沼環境に対する方策を判断する科学的根拠を獲得する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題初年度は,概ね順調に現場に入ることができた。観測の間隔としては,春期循環期・夏季停滞期・秋季循環期・冬季停滞期の4時期において現地観測を実施した。また,自記録計の設置許可を受け,水温・水質・水位の常時観測を始められた。これにより,湖水温や貯熱量の変動についての解析が進められると考えられる。また,2023年夏は,世界的規模で高温を記録した年であり,その水温環境を記録できたことは,気候変動の将来的な見積もりにとって貴重な資料となると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究方策は,2年目には観測の継続が主な作業である。また,初年度に得られた観測資料を整理し,論文執筆の準備に入る。この過程において,中間報告的に,学会発表を積極的に行うなど,データの解析および中間まとめを実施し,最終年度に向けて必要な観測項目の整理を行う計画である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)