Project/Area Number |
23K01472
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07060:Money and finance-related
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
郡司 大志 大東文化大学, 経済学部, 教授 (50438785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 憲治 法政大学, 経済学部, 教授 (10308009)
袁 媛 フェリス女学院大学, 国際交流学部, 教授 (40609773)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | ゾンビ企業 / 財政政策 / 金融政策 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、利益が十分に得られていないにもかかわらず存続している企業である「ゾンビ企業」がどのような要因によって発生するのかを、マクロ経済要因に注目して検証する。先行研究では、企業の個別要因が注目されがちであったが、本研究では財政・金融政策などマクロ経済要因に注目する点に新規性がある。ゾンビ企業の存在は経済に負の要因を与えると言われており、その発生要因を知ることは政策的にも重要な課題であると考えられる。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は先行研究および関連研究のサーベイと、データの整備を行った。先行研究については、Nakamura (2023, Japan and the World Economy 66, 101188) が60年間に及ぶゾンビ企業の推定を行っていることがわかった。本研究もこれを検討していたため、この点での新規性は失われてしまった。他方で、マクロ的な影響を測ることについては別の分野でいくつかの関連研究が見つかった。Guerrieri and Harkrader (2021, Economics Letters 204, 109884) は、銀行のパフォーマンスをミクロ要因とマクロ要因とに分割して推定した。その結果、銀行のパフォーマンスにおけるマクロ経済環境の重要性が明らかとなった。Duan and Jijun Niu (2023, Applied Economics Letters 2211328) は銀行の流動性創出を同様にミクロ要因とマクロ要因とに分割した。推定の結果、銀行の流動性創出に関してもマクロ経済要因が重要な役割を果たしていることがわかった。これらの結果は、ゾンビ企業の発生要因についてもマクロ経済環境の影響力の大きさを示唆するものとなっている。 これらを参考にして、同様の手法を本研究に活かせるよう考えている。具体的には、主成分分析を応用して、マクロ経済的な影響を抽出し、ミクロ経済的な影響と区分するというものである。ただし、問題は、ゾンビ企業の場合、ゾンビ企業なら1、そうでなければ0というようなダミー変数を利用することが多く、先行研究で行われているような連続変数とは異なる点である。これをどう克服するかは今後考えていく。 データについては、日本政策投資銀行の「企業財務データバンク」から入手することができた。分析に必要な変数を作成し、データクリーニングを行っている最中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績の概要でも述べたように、先行研究では連続変数に対してミクロ要因とマクロ要因とに分割しているのに対して、本研究では二値変数を要因分解しようとしているため、先行研究をそのまま適用できない。その改善方法について現在検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度はひとまず推定に必要なデータを一通り作成してしまうことにする。それと並行して推定方法について考え、応用可能なものから試していく。
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