Project/Area Number |
23K01667
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07100:Accounting-related
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
篠田 朝也 岐阜大学, 社会システム経営学環, 教授 (50378428)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2026: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 会計学 / 管理会計 / 創造性 / イノベーション / 心理学 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、管理会計を含む経営管理(マネジメント・コントロール・システム)とイノベーション創発の関係を明らかにしようとするものである。本研究は、イノベーションの起点ともなる組織成員による創造性の発揮に着目するところに特徴がある。つまり、本研究は、組織成員の創造性を促すとともに、それがイノベーションの実現に結びつくような経営管理(MCS)のありようを明らかにしようと試みるものである。なお、本研究では組織成員のモチベーションや個性にも焦点を当てるため、その基礎理論として心理学に着目する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,心理学の知見に依拠しながら,管理会計を含む経営管理(マネジメント・コントロール・システム)と,イノベーションの視点ともいえる組織メンバーの創造性の発揮との関係を明らかにしようとするものである。 本年度は,本研究課題の初年度として,心理学を基礎理論とした創造性の発揮を支援する管理会計に関する研究のレビューを中心に作業を行い,その論点整理に努めた。特に,心理学領域の基礎理論を改めて管理会計研究の文脈に活かすことができるように整理したうえで,創造性を発揮することを促進するマネジメント・コントロールを検討する研究アプローチについて検討を深めた。検討の結果,心理学の領域では,コントロール行為自体が創造的思考の障壁となると捉えられている一方で,マネジメント・コントロールの先行研究では,コントロールが創造性発揮に寄与しているという知見も得られており,結果が分かれていることなどが明らかになった。この点を踏まえたうえで,今後の検討事項としては,パーソナリティ,創造性のプロセス,心理的安全性などの要因を意識したマネジメント・コントロールの設計について分析していく必要があることを確認した。 以上の論点整理に関連する内容は,論文としても取りまとめ,年度明けに刊行予定となっている(篠田朝也「創造性の発揮に資するマネジメント・コントロール」(『會計』森山書店,近刊)。 また,具体的な実証研究に移行するための準備として,心理的要因を加味したマネジメント・コントロールと創造性発揮に関する概念モデルも検討し,当該モデルについて実務家との意見交換も実施しているところである。このように,第2年度には,具体的な実証研究を実施するに至ることができる目途が立っており,引き続き,予定通りに研究を推進できるように鋭意準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第1年度の研究実施計画としては,研究目的の中心ともいえる創造性向上の取り組みなどについて実務家からの聞き取り調査などを進めることで,第2年度以降の具体的な実証的研究の準備を進めることであった。合わせて,本研究課題に関連する心理学領域や管理会計研究領域の先行研究のレビューも行う予定としていた。 以上の研究実施計画については,おおむね予定通り進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
第1年度で実施した先行研究のレビューと論点整理を踏まえて,これ以降は,具体的な実証的研究の実施に移行していくことになる。 特に,次の第2年度には,当初の予定通り,創造性の発揮に資するマネジメント・コントロールに関する質問票調査の実施とその分析を行うこととなる。なお,質問票調査については,調査対象者および回収数の確実な確保のためにweb調査を利用する予定であるが,第1年度における論点整理などを踏まえて,想定よりやや調査対象の規模を大きくして実施する予定としている。そのため,web調査のための経費充当額の配分を若干大きくするなど柔軟な工夫をしながら研究を推進させていく予定である。また,第2年度以降には実験研究の実施についても目途に入れて,準備を進めることとする。 そのほかに,現在のところ研究の推進について大きな課題となっている点はない。
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