Accounting model for improving performance on the health and productivity management
Project/Area Number |
23K01713
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07100:Accounting-related
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
金藤 正直 法政大学, 人間環境学部, 教授 (10451478)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 健康経営 / ストレス / 能力・スキル / エンゲージメント / プレゼンティーズム / アブセンティーズム / 戦略マップ / (業績)評価指標 / BSC(バランス・スコアカード) / 業績評価指標 / 組織階層 / 持続的成長 |
Outline of Research at the Start |
企業が従業員の健康保持・増進に関与し、健康保険料の増加や疾患リスク上昇に伴う生産性の低下を防ぐための健康経営について、経済産業省は重要な経営課題の1つと位置づけている。しかし、従業員の職務上のストレス削減や能力向上が、企業全体の離職率低下、医療費負担抑制、生産性向上をもたらし、さらには業績向上も実現させる健康経営の可能性を定量的に分析し、評価するような研究は、国内外においても十分に進んでいるとは言い難い。そこで、本研究では、従業員の健康リスク削減により、企業の業績向上を実現させる健康経営システムに資する会計モデルの構築を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、企業の業績向上を実現させ、持続的成長に導く健康経営評価モデルを検討することにある。今年度は、来年度以降の企業へのヒアリング調査や社会実験を実施していくための準備段階として、従業員の職務上のストレス削減や能力・スキルの向上と、部署や企業の経営成果や業績向上との繋がりおよび影響に関する概念モデルを検討した。そのために、①国内外における関連著書・論文・報告書の収集とその考察、②①をもとに、従業員の職務上のストレスや能力・スキルの対応と、部署や企業の経営成果との関係性やその影響の図式化、③②の関係性やその影響を可視化する指標の明確化、の研究・調査を実施した。 ①については、「6.キーワード」に関する国内外の著書・論文を始め、経済産業省で公表されている健康経営関連の報告書や委員会資料、そして企業で公表されている健康経営の取組成果の報告書を収集し、その内容を整理・考察した。②や③については、①の結果をもとに、従業員の職務上のストレス、能力・スキル、成果と、これらが部署や企業にもたらす影響モデルとその影響を表すための評価指標について検討した。 以上の研究・調査を通じて、健康経営の成果と企業経営上の生産性や業績を結びつける有効的な概念として仕事へのストレス軽減によるリカバリーとワークエンゲージメントを位置づけ、この概念を中心とした図式化や指標を検討した。来年度以降の研究・調査でも、健康経営と企業経営を結び付けるより有効的な概念を発見し、また、それをもとにした概念モデルや指標の開発を実施する。 なお、今年度の研究・調査成果については、会計学専門雑誌『企業会計』に掲載し、その他には、健康長寿産業連合会の提言・報告書である『「健康経営資本の構築」-経営者のための健康経営の投資と評価の在り方について(第一次提言)-の発表』で公表したり、国内の研究会や大手企業の勉強会で報告している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は「5.研究実績の概要」に示したように、①国内外における関連著書・論文・報告書の収集とその考察、②①をもとに、従業員の職務上のストレスや能力・スキルの対応と、部署や企業の経営成果との関係性やその影響の図式化、③②の関係性やその影響を可視化する指標の明確化、について実施し、従業員の職務上のストレス、能力・スキル、成果と、これらが部署や企業にもたらす影響を表した概念モデルを検討することができた。 こうした研究・調査については、①や②のように今年度の研究計画通りに進んでいるものもあれば、③のように来年度の計画に関係する研究も行っている。その理由は、再来年度開始予定であった社会実験が来年度に開始されることになり、その準備のためである。そのために、今年度予定していた健康経営銘柄または健康経営優良法人(ホワイト500)の企業リストから、3年以上選定されている企業を抽出し、各社作成している戦略マップやこれに基づいた取組状況を明らかにする調査ができなかったことから、この調査は来年度に実施する予定である。 以上から、現在までの進捗状況を「おおむね順調に進展している」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、研究計画を参考に、次の3つの研究・調査を実施する予定である。それは、①健康経営と企業経営を結び付けるより有効的な概念の発見と、それをもとにした概念モデルや指標の開発、②健康経営銘柄または健康経営優良法人(ホワイト500)の戦略マップとこれに基づいた取組状況の分析、③①と②をもとにした社会実験とその取組状況の分析、である。 ①については、「5.研究実績の概要」で述べたように、現在明らかにされている仕事へのストレス軽減によるリカバリーとワークエンゲージメント以外に、健康経営の成果と企業経営上の生産性や業績を結びつける有効的な概念を発見し、また、それをもとにした概念モデルや指標の開発を、新たな文献の調査をもとに実施する。②については、「7.現在までの進捗状況」で述べたように、今年度実施できなかった調査や分析を、ゼミナールの大学院生や学部生とともに進める。③については、2022年度まで実施した厚生労働科学研究での共同研究者や健康長寿産業連合会メンバーなどからの支援をもとに社会実験とその現状分析を実施する。 今年度および来年度の研究・調査の成果は、勤務校の紀要を始め、所属学会での報告や論文を通じて公表する。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)