Project/Area Number |
23K01785
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08010:Sociology-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
ライカイ ジョンボル 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (20552699)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2027: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 家族研究 / パラダイム研究 / 国際比較研究 / 西洋と非西洋地域 / 家族社会学研究 / パラダイム / 西洋文化圏 / 非西洋文化圏 / 社会生態学 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、家族に関する社会学的研究に潜在するパラダイムのあり方を検討の対象とする。家族の社会学的研究は様々な国で古くから活発に行われているものの、家族研究を推進 するパラダイムのあり方(その形成や転換)についての学術的な理解は未だに不十分である。学術的理解を深めるため、本研究では家族の実態や家族研究の産物(理論や言説)にも焦点を当てつつ、社会生態学的な観点を用いて、西洋(=西欧北米)地域とユーラシア地域の非西洋文化圏(=東欧や東亜)の国々において、家族研究のパラダイムを潜在的に形成する社会科学的探求方法や、それに 埋め込まれた哲学的な理念を分類・分析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、科学研究費助成金プログラム基盤研究(C)「家族変動と個人化に関する社会学的な言説の国際比較研究:ユーラシア地域を事例に」(2018年~2023年)の延長線上に位置し、家族に関する社会学的研究に潜在するパラダイムのあり方を明確にすることを目的としている。具体的には、西欧北米地域とユーラシア地域の非西洋文化圏(=東欧や東亜)の国々、そしてトルコを対象に、社会生態学的な観点から、家族研究のパラダイムを形成する社会科学的探求方法やその中に埋め込まれた哲学的な理念を分類・分析し、家族研究のパラダイムの形成と転換過程を明確にする。本研究の初年度である2023年度においては、以下のような研究を進めた。 今年度は、西欧北米地域、特に米国を中心に、さらにイギリス、ドイツ、フランスなどにも注目し、現地の家族研究の状況を調べた。この研究では、現地の家族社会学的研究のトピックや課題の現状に加えて、その歴史的な変遷にも注目しながら検討を行い、主流となる社会科学的な探求方法とその哲学的な理念について調査した。具体的には、①対象とした各地域でどのような研究トピックと課題が関心を集めているか、また②それらのトピックと課題がどのような探求方法と哲学的な理念を持って研究されているかについて研究した。その後、③現地の社会文化・社会政治的な環境を検証してから、④研究トピックや研究課題、そして探求方法および理念と社会文化・社会政治的な環境との関連性について考察した。調査の結果、西欧北米地域におけるリベラルな社会環境との関係で、家族に関する研究トピックや研究課題が非常に多様であることが明らかになった。また、これらの研究に使われている社会科学的探求方法においても、自然科学的アプローチ、記述主義、批判的社会科学、ポスト近代的アプローチ、そして解釈学などのような幅広い研究方法が採用されていることが明確になった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度に注文した書籍やデータの中には、まだ届いていないものもある。また、今年度には米国での現地調査(資料収集や現地の研究者へのヒアリング)を計画していたが、先方の都合などの関係で延期することになった。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度(2024年度)には、東欧地域を重点的に対象に、2023年度に使用した研究手法を用いて研究を進める。具体的には、現地の家族社会学的研究における研究トピックと研究課題の変遷を異なる時代にわたって確認し、主流となる社会科学的探求方法とその哲学的な理念について調査する。具体的には、①各地域でどのような研究トピックと研究課題が注目を集めているか、また②それらのトピックがどのような探求方法と哲学的な理念を用いて研究されているかについて検討する。その後、③現地の社会文化・社会政治的な環境を検証してから、④研究トピックと研究課題、そして探求方法および理念と社会文化・社会政治的な環境との関連性について考察する。一方で、東欧地域で特に活発な家族研究が行われているハンガリーまたはポーランドにおいて(教育研究機関の状況に応じて)、フィールドワーク(資料収集)を行う。また、2023年度において対象とした西欧北米地域の家族研究の現状について明確にしたことを背景に、学術論文を執筆する。それに関わって、米国での現地調査の実施可能性についても改めて検討する。
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