Project/Area Number |
23K01900
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
土井 良浩 弘前大学, 大学院地域社会研究科, 准教授 (80736801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土肥 真人 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (20282874)
杉田 早苗 岩手大学, 農学部, 准教授 (90313353)
河西 奈緒 国立社会保障・人口問題研究所, 社会保障応用分析研究部, 研究員 (20817522)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 夜間ホームレス人口調査 / オンラインツール / 携帯アプリ / 市民ボランティア / ホームレス / 市民参加 / スマートフォン |
Outline of Research at the Start |
2000年代半ば以降、欧米諸国では、ホームレス政策の基礎情報となるホームレス人口調査において、市民参加型の夜間ホームレス調査手法が普及しつつある。この手法は、多数の市民ボランティアの協力のもと、より網羅的なホームレス人口の把握に貢献すると同時に、市民がホームレス問題への理解を深め、問題への対応を志向するようになる可能性を有する。本研究は、日本でも市民参加型の夜間ホームレス調査を普及させることを目標に、①オンラインツールを使用した新しい市民参加型の夜間ホームレス人口調査手法を開発して実際に運用し、②この調査手法の有効性と課題を明らかにするものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、夜間のホームレス人口調査のオンラインツールとして携帯アプリの開発作業をおこなった。まずアプリに必要なシステム要件の検討をおこなった上で、アプリ開発業者とのミーティングを重ね、プロトタイプの制作を依頼した。プロトタイプの完成後、これを試験運用し、動作に不備がないか、追加すべき機能はないか、UIの改善事項はないか、など関係者内で意見の集約をおこなっている(現在継続中)。次年度前半にはアプリの最初のバージョンが完成する予定である。 またホームレス人口調査の実施手法として、調査精度を確保するための参加者への事前研修の検討、調査参加者の安全対策の検討、調査当日の参加者向けオンライン・サポート体制などについての検討もおこなった。 これらと関係し、2024年1月19,20日の二日間にわたり、市民ボランティア(参加者94名、同伴者数16名)を集め、彼らの地元生活圏67箇所での夜間のホームレス人口調査を実施した。その結果、ホームレス状態にある方(野宿している人:167名、確実ではないが当日の夜行き場がないと考えられる人:33名)が200名いることが確認された。この調査で開発中のアプリを試用することはできなかったものの、オンライン会議システム、SNSアプリ、IT関連会社が提供する地図上への記録ツールなどを駆使して調査を実施し、また市民ボランティアから調査に参加した感想(今後の運営に向けたリクエストも含む)を集約したことにより、調査結果の取りまとめ方や調査運営上の課題などを、上記のアプリ開発や調査実施手法の検討に活用することが可能になった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、市民ボランティアの参画による夜間ホームレス人口調査手法の開発を目指しているが、その核となるのがオンラインツール=携帯アプリの開発である。アプリは、業者に依頼してプロトタイプを制作してもらい、それを試験運用した意見をフィーロバックして改良を重ねるプロセスを経て完成に至るが、プロトタイプの制作がスケジュール通りに進まず、試験運用の開始が遅れたため、アプリの完成が予定していた年度内に間に合わなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、まずオンラインツールを完成させる。その上で、これを用いた調査に向けた準備を進める。東京都区部を中心に、市民ボランティア約200名の参加を想定しており、これまでに実施した夜間ホームレス人口調査の参加経験者やボランティア団体、ホームレス支援団体、大学生等に参加協力を依頼する。加えて、福祉まちづくりの活動団体や自治会等に協力を依頼し、調査後の継続的なホームレスの見守り等を見据えた協力団体を確保する。 以上の準備が完了次第、調査を実施する。調査項目はホームレスの人を①見かけた時間、②見かけた場所、③野宿の状態、④人数、⑤性別、⑥おおよその年代、⑦その人の様子や気になったこと・周辺の様子等の7項目を想定している。これら調査項目の結果の整理から夜間のホームレス人口数を確定する。また調査後、参加者に対して調査手法の問題点やホームレス問題への意識・行動の変化を測定するためのアンケートを実施し、分析する。
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