Developing a social work practice model to support decision-making for people with dementia.
Project/Area Number |
23K01919
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
金 圓景 明治学院大学, 社会学部, 准教授 (40635182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高瀬 幸子 上智大学, 総合人間科学部, 准教授 (60770899)
藤井 佳子 日本社会事業大学, 付置研究所, 研究員 (40974936)
上田 晴男 日本福祉大学, 権利擁護研究センター, 研究員 (80814136)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 認知症 / 意思決定 / 意思決定支援 / ソーシャルワーク / ソーシャルワーカー / 実践モデル |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、「認知症のある人の意思決定支援のためのソーシャルワーク実践モデル の構築」である。認知症のある人への意思決定支援の重要性が指摘されている一方で、どの ように意思決定を支えるかは「医療選択」や「終末期」など、特定場面に関する検討に偏っ ている。本研究は、認知症のある人の日常生活・社会生活を支える地域包括支援センター及 び介護施設のソーシャルワーカーへの質的・量的調査を通して、意思決定支援の促進要因・ 阻害要因などを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究を通して、調査対象者であるソーシャルワーカー(以下、ワーカー)によって「意思決定支援」の捉え方や認識に相違がみられていること、地域包括支援センターのワーカーがかかわるケースの中には緊急を要する対応も少なくなく、その中でジレンマを抱えていることなどが把握できた。また、ワーカーとして認知症のある人の意思決定を支えるために欠かせない技法のひとつが「対話」であった。とくに意思決定プロセスの中で、揺れ動く認知症のある人の気持ちに「共感」しつつ、「中動態の世界」に向き合うことが大事であることが把握できた。 しかし、ワーカーがかかわる認知症のある人の多くが自ら支援を求めてくるのではなく、何かの課題が発生した後、つながる方が多い。このような現状のなか、何かの課題が発生する前から関わることができていれば、意思決定を支える際に、より本人の意思に沿った決定を支えることができたのではないかと語るワーカーもいた。また、認知症のある人の思いや意見を家族が良かれと思って先に代弁してしまう場合、本人の意思をいかに形成・表明・実現していくか悩んでいる声もあった。 認知症のある人の意思決定を支える中で様々なジレンマを抱えているワーカーを支えるために大事なのが組織体制と働きやすい環境づくりであった。具体的には、上司や同僚によるスーパービジョンが受けられることや組織内での円滑なコミュニケーションが図れるかどうか、またケースによっては複数体制で関わることができるような柔軟な体制づくりなどが役に立っていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、認知症のある人の意思決定支援のためのソーシャルワーク実践モデル構築に向けて、文献研究と調査研究を進めている。今年度は、共同研究者間で意思決定支援と意思決定理論などに関する先行研究を検討し、社会福祉の現場で捉えるべき「意思決定支援」とはなにか、定期的に研究会を開催し、意見交換を行った。 また、地域包括支援センターで働くソーシャルワーカーを8名対象に、個別インタビューを通して地域で暮らす認知症のある人の意思決定プロセスにどのように関わっているか、探索的な事例研究を行った。調査結果はまだ分析中であるが、その成果の一部を2024年10月に開催される日本社会福祉学会で報告した後、論文にまとめ投稿する予定であり、おおむね順調に進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、これまでに行った8名への個別インタビューからみえた結果を参考に、認知症のある人の意思決定プロセスに適時・適切に関わるために必要な要素は何かを検討するための調査項目を設定し、①地域包括支援センター及び②介護施設で働くソーシャルワーカーを対象に、プレ調査を行う。 その後、調査項目を再検討した後、①と②のワーカーを対象に、それぞれフォーカスグループインタビューを実施する予定である。その結果は、2025年度日本社会福祉学会及び日本認知症ケア学会で報告・論文投稿する予定である。 また、同時に定期的な研究会開催を通して、社会福祉学における「意思決定支援」とはなにか、実践・理論的な枠組みを検討し、調査研究の結果と合わせて考察を深めていく。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)