Project/Area Number |
23K02250
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | College of Nagoya Women's University |
Principal Investigator |
大嶽 さと子 名古屋女子大学短期大学部, その他部局等, 教授 (10611436)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | ママ友関係 / コロナ禍 / 子育て支援 / KH Coder / 新聞記事分析 / ママ友 / ソーシャルサポート / 精神的健康 |
Outline of Research at the Start |
コロナ禍において、外出自粛などが求められることでストレスを抱える人が増加したといわれている。令和5年より第5類に移行し、コロナに対する考え方に変化はあるものの、依然として人々はマスクを着用し、コロナ前の暮らしには戻れていない。このような状況のなかで、育児期の母親の「ママ友」関係はどのような機能を果たしているのだろうか。 本研究ではコロナ禍の「ママ友」関係にスポットをあて、育児期の母親のストレスとそれに対する「ママ友」からのサポートについて検討する。また、母親の就業の有無やその形態によるストレスや「ママ友」からのサポートの相違も検討し、アフターコロナにおける子育て支援の在り方を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年は、翌年のWeb調査実施に向けて、まずは「ママ友」関係やソーシャルサポート、子育て支援に関する研究について、国内の文献レビューを行った。また、第35回日本発達心理学会に参加し、子育て支援に関する情報収集を行った。コロナ禍をとおして、家庭のサポートの重要性がより明確なものとなり、子どものwell-beingを捉える際に、養育者を含めた家庭全体のサポートが不可欠であることが明らかになった。それとともに、新型コロナウイルスに関する心理学的研究が数多く発表されたため、国内論文を中心に研究手法なども確認した。 また、新型コロナウイルスが感染拡大した2022年1月以降の「ママ友」に関する新聞記事を収集し、KH Coderによる計量テキスト分析を行うことによりコロナ禍で母親同士がどのように関わり合っていたのかについて、共起ネットワークを用いて可視化した。分析から、コロナ禍の中でも特に全国的に小中高等学校で一斉休校が実施された2020年4月から6月あたりは、ママ友関係に関する記事が多く、未知の事態に遭遇したことによる戸惑いと、子どもが一日中家にいることによってストレスがたまる状態であったことから、地域やママ友同士が連携を図り、助け合っていたと考えられた。しかしながら新聞記事がそのまま子育て期の母親の状態を示しているとは必ずしも言い切れない可能性があることと、コロナ禍前後の状況とどのように異なるのかという点が明らかにできなかったため、今後は、引き続き新聞記事を分析するとともに、Webを利用した大規模な量的データの収集が必要であると考えられた。新聞記事の分析を行った結果は、2024年6月に東京で開催される第25回子ども家庭福祉学会にて「コロナ禍におけるママ友関係―KHCoderによる新聞記事の分析から―」というタイトルで口頭発表を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請時点の予定では、2023年はWeb調査実施に向けての準備の年としていた。主に予定していたものは、国内外の論文をレビューすることと、KH Coderによる新聞記事の分析であった。これらはおおむね実施できたため、経過は順調であると思われる。しかしながら、新聞記事から「コロナ禍のストレスイベント」尺度の作成を予定していたものの、実際の記事内容からそういったものが作成しづらいと考え、今回は見送った。また、Web調査に向けて調査会社と交渉を進める予定であったが、まだ進めることが出来ていない。そのため、「やや遅れている」という判断に至った。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、Web調査を予定しているため、まずは早急に調査会社と交渉を始める。調査は10月に開始できるよう、調査会社の職員と具体的な日程を打ち合わせる。調査内容は、年齢や就業の有無やその状況などの個人属性の他に、「ママ友」関係、コロナ禍におけるストレス、「ママ友」からのソーシャルサポート(道具的側面・情緒的側面の2側面を予定)を測定する予定である。精神的健康については育児ストレスインデックスショートフォーム(Parenting Stress Index - Short Form; PSI-SF)を使用する予定だが、尺度作成者に許可を得る必要があるため、依頼を行う。また、数量データを補完するものとして、コロナ禍における育児について自由記述を求める。測定項目のうち、ストレス尺度については、2023年度に独自に作成することができなかったため、既存の尺度の中から本研究に見合ったものを探すとともに、6月の第25回子ども家庭福祉学会での口頭発表時に、セッションに参加している他の研究者の方々から具体的なアドバイスを求め、8月には全項目を確定する。
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