対話型鑑賞活動におけるスペシャリストの視線解析と芸術教科の学習支援ツール開発
Project/Area Number |
23K02438
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
小川 容子 岡山大学, 教育学域, 特命教授 (20283963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古山 典子 福山市立大学, 教育学部, 教授 (10454852)
清田 哲男 岡山大学, 教育学域, 教授 (20550841)
仙田 真帆 鳥取短期大学, その他部局等, 助教 (30909974)
井本 美穂 岡山理科大学, 教育学部, 准教授 (40780705)
早川 倫子 岡山大学, 教育学域, 教授 (60390241)
藤田 雅也 静岡県立大学短期大学部, 短期大学部, 教授 (80524339)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2025: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
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Keywords | 視線解析 / 芸術教育 / 熟練教師 / 指導言 / 身体の動き / 対話型鑑賞活動 / 視線モデル / カリキュラムづくり |
Outline of Research at the Start |
本研究では、①芸術教科の熟練教師や専門家たちが用いている視線の動かし方を解析し、②視線と指導言を一体化した対話型鑑賞活動の視線モデルの理論構築を目指す。あわせて、③美術作品や音楽作品の鑑賞時のイラスト・解説文・補助線の効果を明らかにし、鑑賞教育における視線データベースを作成して、教師教育の一助となるカリキュラムコンテンツの提案をおこなうことを目標としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,以下の3点である。 (1)芸術教科(音楽・美術)の熟練教師や達人とこの分野で優れた功績をあげている専門家たちの視線ならびに視線に伴う身体の動かし方を解析する。(2)視線や身体の動きと指導言を一体化した対話型鑑賞活動のモデルの理論構築をおこなう,(3)芸術作品の鑑賞時のイラスト・解説文・補助線等の効果を明らかにして,鑑賞教育における視線データベースを作成し,カリキュラムコンテンツの提案をおこなう。 これまでの鑑賞指導に関する研究では,学習指導案や録画されたビデオを用いた教師の指導言・指導方略・指導案の分析が主におこなわれており,中でも指導テクニックに関する成果は徐々に蓄積されてきている。特に,達人教師たちの「専門的知識」と「即座に反応する応答力」に関しては,PCK理論を含め体系化がかなり進んでいるといえる。その一方で,実際の指導場面において「どこをどのように見ているのか」という教師および生徒の視線に関しては,まだまだ不十分な段階にとどまっている。本研究では,「生徒の視線」に焦点をあてるとともに「なぜそこを見ているのか」という根本的な問いに向き合いながら,視線のふるまいとその時に起こっている身体の動き(触る・つかむ・持ち上げる等),視線と身体の関連性を明らかにする。教育現場で求められる子どもの「深い鑑賞力」を育てるためには,鑑賞指導の「見える化」が必要であり,視線解析にもとづく本研究は,その一助になるものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は,視線モデル設計のための作業仮説の提出と,複数回の予備実験の実施を予定していた。しかし,実験に使用する予定であった高村光太郎彫刻作品《手》の貸与に関して高額なレンタル料が派生する上に,梱包に関わる業者の選定や作業量等に関する種々の問題が生じた。この問題を解決するための方策を検討した結果,別の立体作品(神戸市立盲学校で福来四郎が指導した児童生徒の粘土造形作品)に変更をすることとなった。この変更に伴い,本研究課題の進捗状況にやや遅れが生じた。 なお視線計測に関しては,絵画ではなく,立体作品の鑑賞活動で使用する「傾斜計センサー」(作品内部に埋め込む形)に焦点化し,身体の動きを手指に限定して開発をおこなうこととした。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は,美術の鑑賞活動に重きをおいて,作品の内部に傾斜計センサー(WitMotion WT901SDCL)を取り付けた実験を複数回おこない,立体作品の鑑賞活動(触って鑑賞する)の様相を明らかにする。大学生を対象とした予備実験では,立体作品のどこを触るのか(場所),どのように触るのか(速さ),どのぐらい触るのか(時間)のデータを収集・分析し,その結果をもとに,小中学校・高校での本実験につなげる予定である。データの信頼性と本実験での使用耐性についても,随時,確認をおこなう。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)