創造性を育成する教科横断的な学習「STEAM教育」の実践上の問題
Project/Area Number |
23K02473
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
芳賀 均 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (30734818)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | STEAM教育 / 教材 / 合科的学習 / 音や音楽 / 総合的な学習 |
Outline of Research at the Start |
STEAM教育に関わって,単に部品を組み立てる形式のものではなく,児童生徒の個々の発想や裁量が生かされる教材セットを開発する。その際,表現結果が即時に得られ,試行錯誤や協働性を伴う活動に好適であると考えられる「音楽」を基盤として「児童の資質・能力」の各側面を焦点化した,教科を融合した学習を考案する。特徴としては,試行錯誤,高頻度,即時,感性と論理の両立といったことを実現するものである。理論研究に比して少ない実践研究である。
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Outline of Annual Research Achievements |
児童生徒が活動を行う際の教材が普及していないという問題に焦点を当てた,STEAM教育の実践上の問題を解決しようとする研究に取り組んだ。STEAM教育を普及する上で,障害を感じていたのが,キットを含む,有効かつ活用しやすい教材が普及していないことである。STEAM教育が学校現場の日常的な実践として浸透しにくい理由として,「教師の多忙による時間の確保の難しさ」や「入手できる資料や材料の制約」といったことに起因する教材準備に係る障害,教材研究の煩雑さという側面があると考えた。それらを回避する手段とする上で,学校をはじめとする教育現場において,有効かつ活用しやすい教材セットの開発を,市販教材化も視野に取り組んだ。令和5年度は,へき地をはじめとする各地の小学校における研究授業の企画と実施,ならびに,授業の記録,実施時のアンケート結果に関する検討,考察を行った。研究成果は学会にて発表し,批正を受け,これまで開発した教材のうち「木琴」(当該年度に特許を取得した)についての改善とセット化に取り組んだ。なお,これまでに取り組んだ弦楽器・打楽器に続いて,管楽器の教材化にも取り組んだ。それらを児童対象の講座にも教材として供することができたほか,領域統合的なSTEAM教育の実践上で有効な評価方法に関する学会発表も行った。 さらに,教材を学校づくりや町づくりに活用する方策の提案に関する一般市民対象の講座を行ったり,地域の文芸誌に寄稿したりすることによって広く一般にもSTEAM教育に関する啓発活動を行うことができた。 また,当該年度にSTEAM教育の実践の理論と実践に関する著書が刊行された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定の,市販教材と活用法に関する研究や,へき地をはじめとする各地の地域の小学校における研究授業の企画と実施,ならびに,授業の記録,実施時のアンケート結果に関する検討,考察は予定通りに行えた。研究成果も学会にて発表し,批正を受けることができた。教材の改善およびセット化にも取り組めた。課題として原料の安定供給が残っているが,これについても,概ね,目途がついた。 しかし,教材の仕様をさらに多様なものとして,多くの対象に適合するように工夫を行いたいことから,小学校以外の校種に対象を拡大するのではなく,引き続き小学校における実践を継続する必要があると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度(令和5年度)に得られた知見を生かし,これまで実践を行ってこなかった新たな学校を対象に実践を試みる。幼稚園や中学校に拡大した実践を目論んでいたが,教材の仕様をさらに多様なものとして,多くの対象に適合するように工夫を行うことを目指し,引き続き小学校における実践を継続する。研究授業の企画と実施,ならびに,授業の記録,実施時のアンケート結果に関する検討,考察を継続し,研究成果は学会にて発表し,批正を受ける。 また、領域統合的なSTEAM教育の実践上で有効な評価方法に関し,教科の指導においても活用が可能であるかに関する実践と研究にも取り組む。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)