Project/Area Number |
23K03635
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 18030:Design engineering-related
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
山本 崇史 工学院大学, 工学部, 教授 (30613640)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 多孔質材料 / 吸音率 / ガウス過程回帰 / 均質化法 / 機械学習 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,機械学習の一手法であるガウス過程回帰とベイズ最適化を用いて,発泡材や繊維材など多孔質材料の音響特性の期待値と分散を推定する.これまで構築してきた漸近展開にもとづく均質化法を用いて多孔質材料の微視構造を直接モデリングし,微視構造のパラメータの確率密度関数を推定もしくは実験的に取得することで統計的な扱いができるようにする.また,実際の多孔質材料を用いて実験し検証する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では独自の多孔質材シミュレーターに機械学習の一手法であるガウス過程回帰とベイズ最適化をとり入れ,音響特性の期待値と分散を推定する手法を構築することを目的としている.1年目は,当初の計画どおり,テイラー展開およびガウス過程回帰を用いて対象とする代表的な音響特性の一つである吸音率を近似した. 対象材料として汎用ポリウレタンフォームを選択した.走査電子顕微鏡で撮像し,画像解析からセル直径は200 μ m から 1 mm 程度であった.また,μX線コンピュータートモグラフィー(CT)で撮像し,3次元のボクセル画像を分析し,ポアネットワークモデル(PNM)を用いて,セルを球,連通孔を円管でモデル化し,それぞれの大きさの空間分布を求めた.その結果,セル直径および連通孔直径の平均値はそれぞれ786μm,および352μm であった.また,30サンプルの吸音率を音響管で計測した結果,高周波数域ほどばらつきは大きく,吸音率の標準偏差は6.4kHzにおいて0.045 であった. 次に,発泡材料のモデルとしてこれまでも多用されているKelvin セルを用いて微視構造モデルを構築した.セル直径および連通孔直径はμX線CTの分析結果より,786μmおよび352μmとした.吸音率をセル直径の関数ととらえ,平均値と近傍2点の計3点でサンプリングし,中央差分により微係数を求め,テイラー級数により吸音率を近似した.確率変数にセル直径をとり正規分布にしたがうと仮定して,吸音率の期待値と標準偏差を算出した.また,5 点でサンプリングしガウス過程回帰(GPR)により吸音率の変動を近似し,期待値と標準偏差を算出した.GPRによる標準偏差は,テイラー級数の1次近似より求めた標準偏差と2次近似により求めた標準偏差の中間程度の値となり,セル直径の標準偏差を 90μm とした場合に,実測の標準偏差とおおむね一致した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今後も計画どおりにすすめていく予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
微視構造モデルを構築には,ある領域におけるセル直径および連通孔直径の平均値を用いており,この値のばらつきがサンプルごとの変動につながると推察される.複数のサンプルをμX線CTで撮像し微視構造のばらつきを観察する予定である.実測においては,材料の微視構造以外のばらつきが要因となることも考えられるため,実験環境・条件を安定させることを検討する.また,今回,連通孔直径はセル直径の変化に連動するものとしたが,連通孔直径も一つの確率変数として,複数の確率変数にも対応できるよう拡張する.その際,サンプリング点をベイズ最適化により効率良く選定できるようにする.
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