丈長植物密生地を対象とした展開脚と螺旋機構のハイブリッド式移動機構
Project/Area Number |
23K03725
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 20010:Mechanics and mechatronics-related
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
花島 直彦 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (40261383)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 1/2サイズ試作機 / 展開脚機構 / 螺旋回転機構 / Field robotics / Mobile robot / Wetland / Field survey |
Outline of Research at the Start |
本研究は,ヨシなどの丈長植物が密生している低層湿原や,茎が硬い笹が繁茂する藪において,植物を踏み倒さずに移動するための,新しい機構の提案と実証を目的としている. この機構は展開脚と螺旋機構を組み合わせた構成となっている. 展開脚は傘を逆さまにした形状をしており,地面に押し付けると開いて湿地に沈みにくくなる. 螺旋機構は,コルク抜きのように回転させると,密集した植物を縫うように進む. 研究期間内に,1/2サイズの試作機を製作し,移動効率,機体バランス,旋回性能,適用可能な地形の条件,植物に与えるダメージなどを明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,ヨシなどの丈長植物が密生している低層湿原や,茎が硬い笹が繁茂する藪において,植物を踏み倒さずに移動するための,新しい機構の提案と実証を目的としており,泥濘地への沈下を防ぐ展開脚と,植物を縫って進む螺旋機構を組み合わせた構成となっている.本研究課題は4年間に,(1) 1/2サイズ試作機の製作,(2)制御系の構築,(3)実証実験およびシミュレーションの順に研究を進める計画である.2023年度は,(1)試作機の製作を進め,展開脚および螺旋回転機構の設計計算や設計・試作を行った.そのため,試作機設計のための力学的なデータの取得を,実験候補地である笹薮で行った. 試作の詳細であるが,展開脚機構は傘を逆さにした構造で,ランナーに荷重すると展開し,持ち上げると閉じる動作をする.地面にあたる先端部は円錐コーン形状とするが,その直径が太いと草を押し潰し,細いと地面に沈下するリスクが増す.そこで,笹薮にて草密度測定実験を行い,統計解析により先端部の形状を設計した.また,展開脚機構を上下するために5節リンク機構を採用し,静力学解析により,リンク長やモータトルクの設計を行った.2024年度はこれを具体化する予定である. 螺旋回転機構は螺旋を掴んで,弦巻線の接線方向に送る動作が必要となる.掴む動作を回転ピン機構で実現し,送り動作はモータの回転で行うこととした.こちらは試作を行ったが,把持力が不足して螺旋の回転には至らなかったため,問題点を洗い出し,改善する予定である.また,螺旋回転機構は,未使用時には上に引き上げて,本体に格納しておく必要がある.そのための昇降機構も試作し,こちらは動作試験により必要な駆動力が得られることを確認した. 2023年度の研究成果により,1/2サイズ試作機を製作するための知見が積み上げられ,研究目標の達成に近づくことができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画では1/2サイズ試作機の製作を2023年度中に行い,2024年度には制御系の構築に着手する予定であった.しかしながら,試作機の設計の手戻りが多く,想定以上に時間がかかっており,製作になかなか着手できない状態にあった.このことから,計画よりも進捗が遅れている状況である.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度も引き続き1/2サイズ試作機の設計と製作を進める. 当初の計画では,2024年度は制御構築を行い,屋内での実験を行う予定であった.制御構築においては,2023年度に駆動回路やパソコン接続が容易なモータを選定したため,制御構築にはそれほど時間がかからないと考えている.屋内実験については,模擬笹薮を作成するなど,2023年度中に環境整備に着手している.また,2024年度に計画していた,動力学シミュレーション環境の整備については,2025年度に先送りしても,その後の計画に影響が少ない. 以上のような状況のため,2024年度も試作機の詳細設計に力をいれて取り組むこととする.
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)