Master plan for penal institutions based on new community prison theory.
Project/Area Number |
23K04176
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23030:Architectural planning and city planning-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田上 健一 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (50284956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武内 謙治 九州大学, 法学研究院, 教授 (10325540)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 刑事施設 / コミュニティ・プリズン / 社会的包摂 / 施設の社会化 / 施設連携 / 社会内処遇 / 建築計画 |
Outline of Research at the Start |
日本の刑事政策は「再犯防止」が焦眉の課題で、今後の刑事施設は受刑者を収容して刑の執行を行うだけでなく、多様で柔軟な処遇や社会的包摂により受刑者が早期に社会復帰できるような機能が求められる。 本研究は、刑事施設の閉鎖性や密閉性を改善し受刑者の早期の社会復帰を目指すために「コミュニティ・プリズン」理念に着目し、制度・空間・社会プログラム等の分析と評価を通して再検証し、建築計画学の立場からその課題と新たな刑事施設の実現可能性について検討する。 マクロ+ミクロなアプローチにより実態と構造にせまり、新たな刑事施設のマスタープランを検討することは多様な人々が相互扶助的に共生することに繋がると考えられる。
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Outline of Annual Research Achievements |
現在の日本国内では刑法犯の再犯者率の高さが問題視されており、これからの刑事施設には受刑者を収容し刑の執行を行うだけでなく、刑事施設のもつ閉鎖性や密行性を改善すると同時に多様で柔軟な処遇や社会的包摂により受刑者が早期に社会復帰できるような機能が求められている。 「コミュニティ・プリズン」とは「刑事施設とは被収容者が属しているコミュニティと近接し、緊密にそのコミュニティと関係を築くことのできる場所に設置されなければならない」という理念である。 本研究では、この「コミュニティ・プリズン」元来の理念を再検証し、現代的な理論フレームを構築すると同時に、社会・制度レベルでの「社会内処遇」、空間レベルでの「施設の社会化」という2つの視点から、マクロ+ミクロなアプローチによりそれらの実態と構造にせまりたい。さらに実践的展開へ向けた新たな刑事施設のマスタープランを検討することは、安全で多様な人々が相互扶助的に共生する「社会の新たな価値」の創出にも繋がると考えられる。 このように、社会・制度レベルでの「社会内処遇」、空間レベルでの「施設の社会化」という2つの視点を中心に据え、①コミュニティ・プリズンの理論フレーム、②刑事施設に関わる政策・制度の変遷と現代的課題、③将来マスタープランの方向性と実装化の可能性、の3項目を明らかにしようとしている。 初年度は、ウルフ・レポート(イギリス・1990年)の文献分析を進めるとともに、その後の理論検証に関わる文献調査を進めた。また、「社会内処遇」に関して、国内の少年院施設に対して地域連携に関するアンケート調査を実施した。さらに、「施設の社会化」に関して、都市型刑事施設における公共施設との連携可能性について、GISを用いて公共施設との近接性に関わる基礎的分析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は、ウルフ・レポート(イギリス・1990年)の文献分析を進めるとともに、その後の理論検証に関わる文献調査を進めた。また、「社会内処遇」に関して、国内の少年院施設に対して地域連携に関するアンケート調査を実施した。さらに、「施設の社会化」に関して、都市型刑事施設における公共施設との連携可能性について、GISを用いて公共施設との近接性に関わる基礎的分析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、社会・制度レベルでの「社会内処遇」、空間レベルでの「施設の社会化」という2つの視点を中心に据え、①コミュニティ・プリズンの理論フレーム、②刑事施設に関わる政策・制度の変遷と現代的課題、③将来マスタープランの方向性と実装化の可能性、の3項目を明らかにすることを目的としている。 主な調査対象は、日本国内では刑事施設192 施設(刑務所60施設、少年刑務所6施設、拘置所8施設、刑務支所8施設、拘置支所104施設。既存データに加え国内外のインターネット上で提供されている情報を利用し、立地、敷地範囲、竣工年等に加え、都市計画図から収集可能な容積率、建蔽率等の情報をGIS上に入力し、市街地からの近接性、交通アクセス方法、近隣土地利用状況、近隣建築用途を分類した総合的なデータベース作成中である。 また、すでに一部の刑事施設に関してはアンケート調査を実施済であるが、引き続き「施設調査票」を作成し、法務省施設計画担当者、刑事施設職員およびOB職員、弁護士、NGO等から刑事施設が現在抱えている問題のヒヤリングを行う予定である。 社会内処遇への市民協力や第3者機関としての市民監視・地域内監視といった参加型観察者の現状についても、その実施方法を検討した上でヒヤリングを行いたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)