アニオンチャネルロドプシンの動的なイオン選択性メカニズムの解明
Project/Area Number |
23K05675
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 43030:Functional biochemistry-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
塚本 卓 北海道大学, 先端生命科学研究院, 助教 (30744271)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | イオンチャネル / イオン選択性 / 中間体 / 過渡吸収 / 構造変化 / 圧力 / ロドプシン / イオン輸送 / 過渡的中間体 / 分子体積 / キネティクス |
Outline of Research at the Start |
イオン選択性は、イオンチャネルの重要な性質のひとつだ。ところが、現在までに、アニオンチャネルロドプシン(ACR)のイオン選択性がどのように成り立っているのかは解明されていない。本研究では、ACRのイオン選択性のしくみを解明する。これまでの検討の結果、イオン輸送を担う中間体が要である可能性が高いことがわかった。本研究では、過渡吸収分光法を用いて、①中間体の構造変化、②中間体とイオンの過渡的結合を明らかにする。このようなしくみは、一般的なイオンチャネルがもつイオン選択フィルターとは異なり、イオン選択の新しいしくみの発見につながる。本研究により、ACRのイオン輸送機構や生理的役割の一端を解明できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、光で活性化してアニオンを輸送するイオンチャネル・アニオンチャネルロドプシン(ACR)について、イオン選択性の分子メカニズムを明らかにする研究である。 イオン選択性は、輸送ゲートの開閉機構と並んでイオンチャネル研究の最重要テーマである。これを研究することにより、イオンチャネルが何をどのように輸送するのか、そのメカニズムを明らかにすることにつながる。 2015年に発見されたACRは、塩素イオン、臭素イオン、硝酸イオンを高い活性で輸送する一方、フッ素イオン、硫酸イオンをほとんど輸送しない。その理由はこれまでに明らかにされていなかった。先行研究により、ACRは光活性化前の初期状態において、これらのイオンを結合しないことが報告されていた。しかし、我々は2023年度の研究において、塩素イオン、臭素イオン、硝酸イオンは、初期状態でACRに結合していることを実験によって示すことに成功した。しかし、結合することと選択性に積極的な関連があるのかどうかについては、決定的な証拠は得られていない。 一方、輸送反応中間体の構造変化にも着目し、現在、イオン種ごとの過渡的な輸送反応を詳しく解析している。イオン選択性には、ゲート開放状態が関わっていることが予想されたため、まずゲート開放状態の中間体を同定することを試みた。その結果、塩素イオン輸送時のゲート開放状態の中間体を同定した。そのほか、塩素イオン以外の輸送するイオン(臭素イオン、硝酸イオン)や、輸送しないイオン(フッ素イオン、硫酸イオン)についても過渡的な輸送反応を解析している。当初の予想に反して、ACRは、アニオンポンプ型ロドプシンと同様に、イオン種ごとにイオン輸送反応が違うことが明らかになりつつある。おそらくこの違いが、イオン選択性の原因となっていると推測される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請した研究計画・研究内容に沿って、ここまでは計画通りに研究が進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
圧力を摂動因子として、ACRの輸送反応中に現れる中間体ごとの構造変化の大小関係を定量的に見積もるために、解析方法を工夫する必要がある。2024年度は、まず解析方法のブラッシュアップを行う。また、前年度までに明らかになった成果をさらに推し進め、イオン種ごとの輸送反応、および輸送反応中間体の構造変化を定量的に解析する。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)