Project/Area Number |
23K07250
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
須賀 健一 徳島大学, 病院, 特任講師 (70511335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
漆原 真樹 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (50403689)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 慢性肺疾患 / 上皮間葉転換 / 慢性炎症 / IL-33 / インターロイキン33 / 気管支肺異形成 |
Outline of Research at the Start |
IL-33は気道上皮細胞や肺血管内皮細胞などから分泌され、Th2系サイトカインの誘導だけでなく慢性炎症におけるリモデリングと関連している。慢性肺疾患動物モデルで抗IL-33抗体やKOモデルでの組織変化の改善が報告されているが、抗IL-33抗体の脳や網膜、腸管、腎臓への影響は知見が少なく、また慢性肺疾患とIL-33経路の関係についての臨床研究も報告が少ない。本研究は多施設共同研究によってIL-33経路のサイトカインの経時的変化と慢性肺疾患との関連を調べ、in vitroとin vivo実験により抗IL-33抗体の慢性肺疾患への効果および脳や網膜などの他臓器への影響について明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
在胎30週未満の早産児を対象とした臨床研究では、香川大学から10人、愛媛大学から3人、高知大学から2人、徳島大学から4人、高知医療センターから6人、四国こどもと大人の医療センターから1人のエントリーがあり、IL-33、IL-4、IL-5、IL-13などをマルチサイトカインパネルを用いて測定を行い、慢性肺疾患発症と生後1週目以降のIL33およびIL-4,IL5,IL13などのTh2系サイトカイン高値が関連することを示唆するデータが得られている。 一方、動物実験では高濃度酸素を用いて慢性肺疾患モデルを作成し、4週齢の肺組織で肺胞の拡大、肺胞数が減少することを確認した。さらに肺免疫組織学的検査でIL33とalpha SMAの発現も亢進していることを明らかにし、Western Blotでも同様の所見を確認した。この慢性肺疾患モデルに対して、IL33抗体で治療すると肺組織像は軽快し、肺胞数が増加した。組織学的検討及びWestern BlotでIL-33とalpha SMAの発現が軽快することも確認した。さらにリコンビナントIL-33を投与すると肺組織像は増悪して、alpha SMA発現が増強することも明らかになった。蛍光免疫染色を用いて、Ⅱ型肺胞上皮細胞および間葉系線維芽細胞がalpha SMAを示すことも明らかとなった。慢性肺疾患モデルではalpha SMA発現を示すⅡ型肺胞上皮細胞が増加しており上皮間葉転換が起こっていることが推測された。 以上の研究結果はIL-33経路が慢性肺疾患で起こる慢性炎症と関与して増悪因子となっていることを示唆しており、今後さらに詳細に検討を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度の臨床検体数は予定見込みの半数程度と少なかった。2023年は早産児の出生が四国のどのNICUでもかなり少なかったためと考えられる。5月に開催の四国新生児医療研究会で経過を報告する。2023年年末から2024年にかけて早産児の入院数が増える傾向にあるため、今後さらに解析数が増えていくことが予想される。動物実験は肺組織学的検討を行う際の、肺inflationやWesternBlot、qPCR用の bufferの選択に時間を要したためやや遅れているが、正確に解析ができるようになっている。以上のことよりやや遅れていると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床研究ではまだ目標のサンプル数には到達していないため引き続き臨床検体の採取を継続し測定を行う。 基礎研究ではFACSを用いて慢性肺疾患およびIL-33抗体治療とILC2細胞、M2マクロファージなどの増減がどのように関連しているのかを明らかにする。肺組織をRNA-seqを用いたPathway解析によって、IL-33の分泌亢進がどのように慢性肺疾患増悪と関連しており、IL-33抗体の効果がどのように起こっているのかを明らかにする。
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