Project/Area Number |
23K07685
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53040:Nephrology-related
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
鬼無 洋 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (70805275)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 恭彦 愛知医科大学, 経営戦略推進本部, 特命教授 (60402632)
石本 卓嗣 愛知医科大学, 医学部, 教授 (00534835)
北田 研人 香川大学, 医学部, 助教 (30882493)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 塩 / CKD / 炎症 |
Outline of Research at the Start |
CKDと塩負荷に起因した全身臓器障害の病態を明らかにするために、2種類の遺伝子改変マウスを解析対象とする。TonEBPレポーターマウスを用いて腎不全塩負荷モデルを作製し、重要な障害臓器を評価し、各臓器内の重要な細胞を検討する。単核貪食細胞系特異的なTonEBP欠損マウスを用いて腎不全塩負荷モデルを作製し、腎不全塩負荷に関連した臓器障害におけるTonEBPの役割を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
慢性腎臓病(chronic kidney disease, CKD)患者において炎症は生命予後を規定する重要な因子であり、その機序の解明と対策の確立を目指している。腎不全マウスに塩負荷させたモデルにおいて、心臓・腹壁に炎症が惹起され、その機序として局所浸透圧上昇時に細胞保護に働くtonicity-responsive enhancer binding protein (TonEBP)がmonocyte chemotactic protein-1 (MCP-1)を誘導して局所マクロファージ浸潤を促進するTonEBP―MCP-1 pathwayの関与を明らかにしてきた。本研究では、CKDにおいて塩負荷が全身のどのような臓器障害に関連するかに注目している。 方法として、TonEBP依存的ルシフェラーゼレポーターマウスを用いて、腎不全塩負荷マウスモデルを作成し、全身のTonEBP発現増加をリアルタイムに観察する。TonEBPルシフェラーゼレポーターマウスに絶水処置を施し、脱水に伴う高浸透圧状態を全身に誘導すると、複数臓器でTonEBP活性化がみられることを確認している。また、単球系に特異的なTonEBP欠損マウスを用いて腎不全塩負荷マウスモデルを作成し、炎症細胞におけるTonEBP発現の意義を検討している。野生型とTonEBP欠損マウスを用いて、5/6腎摘モデルに1%食塩水を自由飲水させ腎不全塩負荷マウスモデルを作製している。4週後にサクリファイスして、重要と考えられる心臓、大血管、肝臓、骨格筋、血清などを採取し、野生型とTonEBP欠損マウスとの差の解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでの腎不全塩負荷マウスモデルの解析において、129x1SvJJmc miceを用いていたが、C57BL/6バックグラウンドのTonEBP欠損マウスを用いた同モデルでは、予想されたほどの全身の臓器炎症が確認できず、サクリファイス時期延長の必要性などを検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
TonEBP依存的ルシフェラーゼレポーターマウスの5/6腎摘モデルに1%食塩水を自由飲水させ腎不全塩負荷マウスモデルを作製する。全身のTonEBP発現増加をリアルタイムに評価し、重要な障害臓器を特定する。モデルの比較対象は水道水または食塩水を自由飲水させた腎機能正常マウスと、水道水を自由飲水させた5/6腎摘マウスとする。4週後にサクリファイスし、障害臓器の炎症や線維化を解析し、また各臓器内のどの細胞におけるTonEBP発現増加が重要であるかを評価する。 単球系に特異的なTonEBP欠損マウスを用いて、腎不全塩負荷モデルの臓器障害が改善されるかを解析する。4週後のサクリファイスでは全身臓器炎症が不十分な可能性があり、サクリファイス時期延長を検討する。重要な臓器として心臓、大血管、肝臓、骨格筋などを想定している。各組織重量を測定し、血清BUN、クレアチニン、総蛋白、アルブミンを測定する。各組織におけるマクロファージ浸潤、TonEBP・MCP-1・炎症性サイトカイン・oxidative stressの発現、線維化の程度などを免疫組織学的手法や定量real-time PCR法にて評価する。腓腹筋においては骨格筋代謝に関連するミオスタチンやユビキチンリガーゼの発現を同様の手法で評価する。血清、心臓、肝臓、腓腹筋組織をメタボローム解析し、骨格筋代謝や心臓線維化に関連する代謝経路について網羅的に検討する。野生型マウスの腎不全塩負荷モデルと比較し、腎不全塩負荷に関連した臓器障害におけるTonEBPの役割を解明する。
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